■新たな担い手の模索は進めている
Q.売上減少はコロナ禍による要因もあるとは思うが、ゲレンデ状況が良くなかったりした部分もあると思う。再開する際には、きちんと整備できる人材、スキー場や芽室町、十勝を愛する人材を従業員として雇ってほしい。
A.接客業で大事なのはホスピタリティだと思っている。町として新たな担い手にお願いする時は、しっかり整備できる人材や利用者を大切にする人材を採用するよう伝えていく。また、スキー場の再開に関しては、長年にわたってスキー場を運営していけるような事業者にお任せすることが妥当だと考えている。7月に清算を決断した時点から、次の担い手を模索しているところ。
■町民の憩いの場の復活へ
Q.ぜひ町民の憩いの場を復活させてほしい
A.町には「新嵐山スカイパーク設置条例」という条例があり、設置目的として「町民の憩いの場」と「観光の振興」とはっきり書かれている。「町民の憩いの場」というのは公共性の部分で、町として町民に対してどう利用いただく場を提供していくかということが大事であり、「観光振興」は町外の方を含めて利用いただくためにどうしていくかという企業性や経済性の部分。この両方を目的としている条例であり、特に第3セクターがこれらの目的を達成するには厳しい部分もあったと思っている。それを踏まえて、新たにお願いする担い手は、第3セクターではなく民間事業者を想定している。民間事業者の考え方としては、企業性、経済性を優先していくと思うので、そこは追求していただいて、「町民の憩いの場」というところを、町がしっかりと町民還元や町民向けの事業の実施などを担っていく。そういった民間事業者と役割分担をしてやっていきたいと考えている。
■災害時の解放は検討
Q.休業に伴い、災害時も新嵐山荘のお風呂などは使用できないのか?
A.災害時は緊急事態なので、きちんと使用できるか点検し、可能であれば、施設の開放も考えていかなくてはならないと思っている。
■観光ビジョンをつくります
Q.元々経営状況が良くなかった新嵐山改革を、町長はなぜ始めたのか?
A.観光振興というと町外の人に向けて行うものと思われがちだと思う。しかし、経済循環など、町民にもメリットがある。これから観光ビジョンを作ろうと思っていて、その中で改めて観光振興の目的や町としてのメリット、また、新嵐山がその観光ビジョンの拠点であって魅力あるところにしていきたいことをお伝えしていきたい。
■条例改正も視野
Q.新嵐山を資源として活用するなど、新しい形で稼ぐ手法も可能かと思う。そのための条例改正などを考える余地はあるのか。また、新嵐山を多角的に活用していくビジョンは現時点であるか。
A.多角的に活用していくビジョンは現時点ではないが、条例自体は、目的の拡張も含めて見直す必要はあるかもしれないと考えている。幅広にご意見を伺って検討していきたい。
■対話の機会を設けます
Q.芽室町には、町のために何かしたいと熱い思いを持って動こうとしている方がいる。ぜひその熱が冷めないうちに対話する場を設けていただきたい。
A.今回の件は非常に大きい問題であるので、できるだけ多くの方にご意見をいただきたいと思っている。色々な声を集める手法も含めて、工夫してやっていきたい。
■広く意見を伺います
Q.新嵐山に対しての思い出や、価値を重く思っている人は、現時点での町民に限らず、元町民や、これから芽室町に住みたいと思っている方、一度新嵐山を利用した方など、町外にもいると思う。町外に住んでいるからこそ町内の方とは新嵐山に対する見え方が違うこともあると思う。町民ファーストも大事だが、芽室町に対して愛情、誇りを持っている人たちの意見も拾えるよう、門戸を広げて意見を求めたり、ノウハウを吸収したりしてはどうか。
A.町民の憩いの場という公共性は必要だが、観光振興の面においては、芽室町の新嵐山というより、十勝の新嵐山という感覚もあって然るべきと考えている。ご意見を踏まえて、メールやSNS、LINEなどのデジタルも活用するなど、色々な手法でご意見をいただくことを考えたい。
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