■学習習慣や生活習慣の傾向
~児童生徒質問紙調査から~
◆小学校
町内児童全体の統計では、「基本的な生活習慣(起床、就寝、朝ご飯)」「日常の学習時間(家庭学習・ICT活用)」等については全国と比較して大きな差はみられませんでした。しかし、個別の回答では起床・就寝時間に課題がみられたり、朝ご飯をあまり食べない児童、家庭学習をまったくやらない児童も見られたりします。
また、「地域行事への参加」といった項目では、全国平均よりかなり高く、地域との結びつきの強さがみられました。反面、「困りごとや不安があるときに大人にいつでも相談できますか」という項目が低い状況にあり、直接的な大人との付き合い方に苦労している様子もみられます。
◇具体的な方策
・基本的な生活習慣や学習習慣の確立ができていない状況をさらに減らせるよう、家庭と連携しつつ取り組んでいきます。また、日々の家庭学習の進め方やテストの見直し等、次の学習につなげることを意識した学習習慣を目指します。
・家庭では、家庭生活の中で対話時間を見つめ直し、困りごとや不安があるときにいつでも相談できる環境づくりのご協力をお願いいたします。
◆中学校
「基本的な生活習慣(起床、就寝、朝ご飯)」については全国と大きな差はみられませんでした。
「日常の学習習慣(家庭学習、ICTの活用)」等については、課題がみられます。特に家庭学習の時間が1日1時間以上取り組む生徒の割合が、全国平均と大きく差があります。
一方で、「普段の生活の中で幸せな気持ちになることがありますか」という項目で「よくある」「時々ある」と回答した生徒が88%以上となっており、学校・家庭生活への満足度は高いものと考えられます。
◇具体的な方策
・総合的な学習の時間での「キャリア教育」の充実を図り将来の自分をイメージができるようしていきます。
・家庭学習の方法(ICT機器の利用等含)や生徒個別に合った学習のやり方について、授業や豊中タイム等で一緒に考える機会をつくります。
・ご家庭でも、将来の自分について話題にあげて、お子さんと一緒に考える機会を持っていただけると、ありがたいです。
■児童生徒をより伸ばすための学校の取組み(改善策)
◆小学校
◇国語
・「思考・判断・表現」の観点に課題があることから、教師の発問に対し個人で思考し、思考内容を表現して周囲と対話することで、さらに深い思考へつながる授業を展開します。
・特に「情報の扱い方に関する事項」領域において、自分の考えをまとめて、条件を合わせて書く機会を増やし、より情報を活かせるようにします。
◇算数
・「測定」や「データの活用」領域に課題があることから、問題の中にある図や表を用いて、自分の考えと関連付けながら思考し、説明できるような授業を工夫します。
・個に応じたきめ細やかな指導を工夫します。
◆中学校
◇国語
・「思考・判断・表現」の観点に課題があることから、教師に教え込まれる授業から「なぜだろう?どうしてだろう?」を大切にし、仲間と共に自ら学んでいく授業への転換を図ります。
・特に「情報の扱い方に関する事項」領域において、情報を読み取り、自ら活用できるように工夫していきます。
◇数学
・「図形」や「データの活用」領域に課題があることから、自分で考えた解き方や考えを周りの人と交流・説明できるような学習への転換を図ります。
・無回答(白紙回答)が多い問題もあるため、個別最適化した学習ができるよう工夫していきます。
◇英語
・「読むこと」や「書くこと」領域に課題があることから、ICT機器を積極的に利用しながら、仲間と共に英語の文章を読み取り、自分の話したいことや伝えたいことを考える授業への転換を図ります。
■豊頃町の児童生徒の学習・生活の充実のために
・学校では、学習規律の定着と同時に、基礎的・基本的な学習内容の確実な習得に努めるとともに、これを基盤とした分かりやすい授業づくり、家庭学習の質を高めるなど、子どもたちが集中して学ぶことができるよう教育環境を整えます。また、「主体的・対話的で深い学びへの授業改善」に努め、個別最適な学びと協働的な学びを推進し、子どもの学びの意欲を高め、その楽しさを実感させていきます。あわせて、家庭とも連携して、学び方や学習習慣が身につくよう取り組みます。
・家庭では、学校と連携・協力して、子どもの生活習慣等(「早寝・早起き・朝ご飯」、手伝い、テレビやゲームをする時間)を見直すとともに、家庭学習の習慣化に取り組んでいただきたいと思います。
・地域では、学校行事や四季折々の町内行事、日常の活動場面などにおいて、積極的に活動をしている子どもたちへの温かい励ましや教育活動へのご協力をお願いいたします。
問合せ:豊頃町教育委員会・豊頃町教育研究所
【電話】579-5801
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