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生涯学習情報コーナー 智究人(ちきゅうじん) Vol.134 (3)

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北海道足寄町

■池田です!頑張っています!!
◆『足寄キッズベースボール2023』
スポーツが生活を豊かにする。そのきっかけづくりの一手がキッズベースボールクラブです。
町内の未就学児を中心に、今年は隣町からも申し込みいただき実施する運びとなりました。元気な20人の年中から年長さんの子どもたちが参加してくれています。
11月16日から2月1日までの全10回のカリキュラムでは、キャッチボールやバッティングなどの野球にちなんだ練習に加え、鬼ごっこやバランス運動など身体操作能力の向上を目的としたものも組み入れており、野球ごっこからさまざまな運動体験を経験してもらいたいと思っています。将来は、もちろん野球を続けてもらいたいのは言うまでもありませんが。
なお、事業実施日には足寄高校の野球部員もコーチとして参加しています。高校生にとってもアウトプットの良い機会となり、野球を始めた頃のわくわく、キラキラした気持ちを思い出す機会となってほしいと願っています。
ご家庭でも、紙で作ったボールで練習をするなどスポーツに触れる機会が増えればいいなと思います。会話や笑顔が増える一因となればそれもスポーツの持つ力かと。
もう一つ学んでもらいたいことは、スポーツを通じた人間形成についてです。「元気良くあいさつができる」「人の話を聞くことができる」「順番を守ることができる」「相手を思いやることができる」こんなことが今よりできるようになってもらいたいと思っています。
子どもたちが、毎回楽しくわくわくしながら参加してくれればうれしいです。
最後に、子どもたちにとって格好良いコーチでありたいと思うので、私にとっても身が引き締まる「良い時間」です。

■動物化石博物館情報
◆アショロアの来た道
昨年のこのコーナーでは、足寄で発見された束柱類などの化石が北海道の天然記念物に指定されたことをお知らせしました。
今回は「その束柱類はどこから来たのか」について、少しだけ詳しく解説したいと思います。以前に、現在生きている動物で束柱類に近い動物は、ゾウやカイギュウ(ジュゴンやマナティー)であること、もともとアフリカに起源をもつ動物であること、アフリカからインドを通って日本までやってきたこと、さらにアメリカ大陸にまで到達したことなどをお話ししました。アフリカに起源をもつ動物はアフリカ獣類と呼ばれ、ゾウやジュゴン、ツチブタやイワダヌキなど、私たちにはあまりなじみのない動物がほとんどです。
これらのうち、ゾウやカイギュウ、そしてアショロアなどの束柱類はテチス獣類と呼ばれており、テチス海という海をその起源としています。テチス海は現在の地中海がインドの北方にまで広がっていた海で、カスピ海や黒海なども、もともとはテチス海の一部でした。インドがアジアに衝突してヒマラヤ山脈をつくったことでテチス海は無くなりますが、かつては複数の大陸をつなぐ大きな海でした。束柱類は、このテチス海で産声を上げました。
アショロアたちがもともとどんな姿だったのかは、まだはっきりとは分かりません。束柱類の祖先としては、インドからアンスラコブネというやはり謎の多い化石が見つかっているのですが、どんな生き物だったのかは分かっていません。興味深いのは、このテチス海がクジラのふるさとでもある点です。まだ地上を歩くことができたクジラたちも、このテチス海で「クジラ」へ進化したようなのです。足寄の化石たち「足寄動物群」がどれもテチス海からやってきたことには、とても不思議な面白さを感じます。

詳細:博物館
【電話】25-9100

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