歯周病は歯肉や歯を支える骨などが溶けてしまう病気で、自覚症状が無いまま重症化していきます。日々の丁寧なケアと専門家によるお口のケアで歯と全身の健康を守りましょう。
◆歯周病ってどんな病気?
お口の中にはおよそ400~700種類の細菌が棲んでいます。食べ飲みするものが偏っていたり、お口のケアを怠っていたりすると、歯と歯肉の間の溝にプラーク(歯垢(しこう))が溜まり、歯周病を引き起こします。
◆歯周病菌が全身に及ぼす影響
歯周病は歯を喪失する主な原因ですが、歯周病菌や歯周病で作られる炎症性物質が血液とともに全身を巡り、さまざまな病気を引き起こしたり悪化させることがあります。
歯周病菌が全身に影響を及ぼす…プラーク
・糖尿病
炎症性物質が血糖値を下げるインスリンの効きを悪くし、糖尿病を悪化させる
・脳梗塞・心筋梗塞
歯周病菌が動脈硬化を進行させ、脳梗塞や心筋梗塞の危険性を高める
・早産
炎症性物質が、子宮収縮を促進させる物質の分泌を促し、早産の危険度を高める
・誤嚥(ごえん)性肺炎
歯周病菌が食べ物と一緒に唾液に混ざって、誤って肺に流れ込み肺炎を起こす
◆歯周ポケットで歯周病の進行状態がわかる!
歯と歯肉の間の溝にプラークが溜まり、プラークの細菌により溝が深くなったものを歯周ポケットといいます。健康な歯肉の状態であれば3ミリ以内ですが、4ミリ以上で歯周病と判断します。
◆音更町の歯周病検診結果から見えたこと
音更町歯周病検診結果から、歯周病の診断基準となる「4ミリ以上の歯周ポケットを有する人」について、年代別にみると20歳代で42.9%、他年代では50%以上いました。
出典:音更町歯周病検診結果(R4)
◆大切なのは、セルフケアとプロフェッショナルケア
○セルフケア
歯みがきを毎日丁寧に行い、プラークが付かないようにすることが大切です。歯ブラシの毛先が当たりにくい場所は、プラークの残る場所です。
(1)歯と歯の間
(2)歯と歯肉の境目
(3)歯ブラシが届きにくい奥歯を意識しましょう。歯間ブラシやデンタルフロスを使うとさらに効果的です。
○プロフェッショナルケア
定期的な歯科検診で歯やお口の状態をチェックすることは、健康な状態が維持できているか確認できたり、歯周病などの早期発見や早期治療につながります。また、自分に合った歯みがきの仕方などのアドバイスを受けることもできます。
◆~お得に受けられる歯周病検診があります~
歯周病検診の対象は、20歳以上の町民と妊婦です。年度内に1回、町内歯科医院で無料で受けることができます。詳しくは、右の二次元バーコード(本紙参照)から町ホームページをご覧ください。
問合先:保健センター内健康推進課
【電話】42-2712【FAX】42-2713
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