■躍動する羽根
さまざまな分野において活躍する町民や団体を紹介するコーナーのタイトルを新しくしました。
躍動とは「いきいき活動すること」、羽根は「町民一人一人」を表現しています。
「羽根が集まれば大きな翼となり、立派な鷹として大空へ羽ばたく」
翼は「町民」、鷹は「鷹栖町」、町民の皆さんの活躍が大きな力となり、大空を飛ぶ鷹のように、鷹栖町の魅力が広く伝わってほしい、という思いを込めました。
■紙芝居グランプリ2024優勝 古き良き物語の語り手
お客さんと一緒に紙芝居を完成させる
松下久志(まつした ひさし)さん
人生の半分以上の紙芝居歴を持つ松下久志さん。実は最近、芸名を「松下音次郎」から「松下おとじろう」に改名したそうです。
新しい名とともに、新たな目標に向かいながら、紙芝居の面白さを伝えていきます。
今回は、北野地区在住の「松下おとじろう」の名で活動している紙芝居師の松下久志さんをご紹介します。
松下さんは、35年前に札幌市の円山裏参道で行われた「桜まつり」に参加するため、初めて街頭紙芝居に挑戦しました。デビュー作は「ゴジラin札幌」という紙芝居で、たくさんの方に楽しんでもらえたのをきっかけに、紙芝居を始めてみようと思ったそうです。
これまでの活動として、鷹栖町では「人形劇団クレヨン」が行っていた定期公演に参加し、公演に合わせて紙芝居を製作しました。今では8本の作品があり、それらを旭川市の図書館や保育関係の大学、福祉専門学校の授業などで披露したとのことです。
松下さんは、今年の3月16日に大阪府のあべのキューズモール3階スカイコートで開催された、審査員が全員小学生という「紙芝居グランプリ2024」に出場し、優勝を果たしました。
今大会の話を聞くと「人との出会いがこの結果を導いた」と言います。
旭川に住む紙芝居師の方と知り合い「全国街頭紙芝居大会というものがあるからぜひ出場してみてほしい」と話があり、令和4年に開催された第9回大会に出場しました。そして、その大会で出会った大阪のプロの紙芝居師の方に「今年から始まる審査員が全員小学生の紙芝居グランプリという大会がある」と教えてもらい、松下さんは興味を持ちました。早速、大会に申込みましたが、実績がないため出場できなかったそうです。しかし、去年出場した第10回大会で松下さんを見た紙芝居グランプリの関係者から「敗者復活戦から出ませんか」と連絡があり、出場権を得ました。
大会当日、午前中に7組による敗者復活戦が行われ、見事に突破。午後からは、松下さんを含めた6名の紙芝居師による準決勝が行われました。2グループに分かれ、各グループの上位1名が決勝に進みます。「敗者復活戦を勝ち残ることができれば、決勝に進むことができる気がする」と思っていたそうで、それが現実となります。決勝の相手は地元大阪で有名な方でした。「私のことを知っている人はいないので、手強い相手だと思いました」と話す松下さん。決勝は6人の小学生が審査員を務め、面白かった方の札を一人ずつ発表する形式で、最後の一人まで結果が分からない大接戦になったそうです。最後の小学生が松下さんの札を上げ優勝が決まった瞬間、喜びがあふれ、嬉しさのあまり飛び上がったといいます。
最後に、これからの目標を聞くと「8月開催の『怪談オカルト・ミステリー紙芝居大会』で優勝することです。それに向けて新作を製作中なのと、初めての試みとして、孫と出場しようと思っているので、孫との練習が楽しみです」という話に続けて「私は、多くの方に紙芝居を楽しんでもらいたいので、生涯かけて紙芝居を続けたいです」と笑顔で話してくれました。
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