とかち鹿追ジオパークは、令和5年12月で、認定10年を迎えます。認定時の資料を振り返ると、地形地質遺産として、然別湖周辺の自然や、氷期の寒冷な気候が作り出した地形が評価されています。また、学校教育において小中高一貫で取り組んできた「新地球学」や、プロの自然ガイドなどが活躍するツーリズムは、既存のジオパークの活動よりも優れていると高い評価を受けました。
とかち鹿追ジオパークのテーマは「火山と凍れ(しばれ)が育む命の物語」で、寒冷な環境と結び付けられた点がユニークです。然別湖周辺に点在する永久凍土や、全面結氷する然別湖上でのしかりべつ湖コタンなど、気候変動に脆弱な自然遺産・文化遺産を持ち、現在は鹿追町をあげた脱炭素の取り組みと合わせて、気候変動対策に先進的なジオパークとして、注目を受けています。
今年話題となった北海道石の発見に際しては、保全への理解を広げる情報発信や展示、鹿追町天然記念物への指定といった保護への具体的な行動を起こすことが出来ました。ジオパークとしての活動を積み重ねてきたからこその成果と言えます。
さて、とかち鹿追ジオパーク推進協議会では、3月に、10周年記念「ジオ絵本カーニバル」を企画しています。ジオパークにちなんだテーマで選書した絵本を多数展示し、童心に返りながらジオパークの価値を考えようというものです。詳細は年明けにご案内します。ご期待ください。
問い合わせ:とかち鹿追ジオパーク推進協議会事務局(ジオパーク推進課)
【電話】67・2089
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