■こんにちは保健師です
今月の担当は、渡辺 愛華です。
◆糖尿病を予防しましょう
11月14日(木)は「世界糖尿病デー」です。世界に広がる糖尿病の脅威に対応するために国際糖尿病連合と世界保健機関が制定しています。日本でも、今年は11月11日(月)~17日(日)を「全国糖尿病週間」とし、全国的に糖尿病予防と重症化予防に向けた啓発運動を推進していきます。
糖尿病は早期の発見がとても大切です。健康診断などで血糖値が高いと言われても、症状がないからと放置すると糖尿病は確実に進んでしまいます。血糖値が高めな方や食べすぎ・飲みすぎが続いている方は、ご自身の生活習慣を見直してみませんか。
○糖尿病とは?
糖尿病はインスリンというホルモンの作用や量が不足することで、慢性的に血糖値が上昇する病気です。大きく1型糖尿病と2型糖尿病に分かれており、1型糖尿病はインスリンをつくる膵臓の細胞が障害されることで起こります。主に小児や若年層に多い疾患です。2型糖尿病は、遺伝的な要因に、食べすぎ・飲み過ぎや運動不足などの生活習慣が加わって発症します。日本の糖尿病患者の大多数は2型です。一度発症すると完全に治るということがないため、生涯を通してうまく付き合っていくことが大切です。
○症状は?
糖尿病は初期の段階では、自覚症状がほとんどありません。進行に伴い下記のような症状が現れます。
(1)尿の回数が増える
(2)喉が渇きやすくなる
(3)疲れやすい、体がだるい
(4)急激に体重が減少する
○合併症は?
細い血管系の合併症として「し・め・じ」、太い血管系の合併症として「え・の・き」があります。
「しめじ」は糖尿病の3大合併症と言われています。
「し」…神経障害。手足がしびれやすくなったり、足がつりやすくなったりします。
「め」…網膜症。眼の中にある網膜の血管が出血し、最終的には失明に至ってしまいます。
「じ」…腎症。タンパク尿が出て、全身がむくみ、だるくなります。最終的には腎不全で人工透析が必要となります。
「えのき」は命に直結する合併症です。
「え」…壊疽。動脈硬化の影響で足が腐ってしまい、最悪の場合、足を切断することとなります。
「の」…脳梗塞。脳の血管が完全に塞がってしまうことで起こります。命をとりとめても重い後遺症が残ることがあり、寝たきりなどを招きます。
「き」…虚血性心疾患(心臓病)。心臓の血管(冠動脈)が狭くなったり、詰まったりすることで起こります。突然死の原因となるほか、日常生活にも支障が出るおそれがあります。
○予防するためには
日頃から規則正しい食生活と運動習慣を生活に取り込んでいくことが必要です。
食事のポイント
(1)1日3食(朝・昼・夕)規則正しい食生活を送る。
(2)よく噛んでゆっくり食べる。
(3)1回の食事量をバランスよくとり、腹八分目までにする。
(4)なるべく野菜から食べ始める。
(5)できるだけ間食はしない。
(6)調理の際は薄味を心がける。
運動のポイント
(1)運動前に軽いストレッチなどの準備体操を行う。
(2)運動前に血圧や体調を確認し、その日の体調に合わせて運動量を決める。
(3)血糖が上がっている食後1~2時間に行う。
(4)熱中症や脱水症予防のため、水分補給を適宜行う。
(5)自分のライフスタイルにあった運動を1日おき2日おき程度に続けて行う。無理なく続けられる運動としてウォーキングやラジオ体操などの有酸素運動がおすすめです。少し汗ばむ程度の運動量で20分以上週に3~5回行うのが有効であるとされています。
お問い合わせは、役場保健福祉課保健推進係
【電話】01372-7-5291へ。
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