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ひとこと(194)

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千葉県いすみ市

■この度の震災から学ぶこと
いすみ市長 太田洋
令和6年元日、予期しない大地震が能登半島沖で発生しました。甚大な被害が発生し、多くの方が亡くなり、被災された方も多く、避難を余儀なくされています。特に持病を抱える方、高齢者の方にとっては、寒さが厳しい地域柄、辛い日々を過ごしていると思います。
私が忘れられない地震は二つあり、一つ目は、昭和62年12月17日に発生した千葉県東方沖地震です。当時、県庁で仕事をしていましたが、床が抜けるのではないかと思うほどの衝撃で、家に帰ると屋根瓦は一部落ち、蔵の柱がずれるなど大きな被害がでていました。
二つ目は、記憶にも新しい平成23年3月11日の東日本大震災です。午後2時46分頃、いすみ医療センターの会議のため車で移動中のことでした。突然車が揺れ、運転不能となり、道路脇に停車しました。その時の揺れの激しさは今でも忘れられません。
最近は、地震、台風、大雨が多く、災害への備えを十分しなければと思います。では、何を備えればよいのか、一つの参考として、東京都の日頃の備えの標語に、「わたしのいつもがいのちを救う」という言葉があります。平常時から個々の備え、避難する場所、家族が離れてしまってもここで必ず会うという場所を決めておくことが大切です。地震や災害が起こってから何かしようでは手遅れになります。いつもの備えと心構えを家族みんなで話し合うことが重要です。
災害が起こった時、即座に市がすべての人に手を差し伸べることは困難です。要支援者には市として支えが必要ですが、まずは自力で避難所まで行き、自分自身や家族を守ることを考えてほしいと思います。いつ起こるかわからない災害、形はそれぞれ違いますが、日頃から命を守る行動を一人ひとりが考え、万が一の時につなげられるようにしましょう。市でもこの度の震災の教訓から、高規格道路の整備、要支援者の確認、避難所のあり方などを検討し、いざという時の備えに万全を期してまいります。

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