多文化共生とは、「国籍や民族などの異なる人々が、互いの文化的違いを認め合い、対等な関係を築こうとしながら、地域社会の構成員としてともに生きていくこと」です。異なる文化を持つ私たちが、いっしょに暮らしていくために大事なことは、お互いのことを知り、違いを受け入れること。まずは知っていくことからはじめてみましょう。
■佐倉に住む外国人のかたのことを知っていますか?
◆DATA
市内に住む外国人のかたの数:4,715人(令和5年12月31日現在)
佐倉市で暮らす外国籍市民は、年々増加し、10年前と比べ約2.3倍となっています。
出身地域別で見てみると、アフガニスタン(829人)、中国(726人)、ベトナム(580人)、そしてフィリピン(549人)のかたが多く、70を超える国や地域から、多様なルーツ、文化を持ったかたがたが、佐倉で生活しています。
何気ない日常の中にも、外国人のかたと交流する機会があるかもしれません。国際交流、多文化共生に挑戦してみてはいかがですか?
佐倉市の国籍別外国人住民登録者数割合
◆Interview 佐倉市で暮らす外国人のかたへのインタビュー
あなたのこと教えてください
▽将来は、日本で就職したい!
中国出身 ニンさん
昨年10月に来日して、日本語を学ぶ学校に通っています。
日本語は、中国語と同じように、「漢字」が使われているので、他の国の言葉と比べると、わかりやすいと思います。しかし、同じ意味を表す漢字でも、書き方が違うことがあったり、日本語には、ひらがなやカタカナもあったりするところが難しいと感じています。
文書やまちの看板などに、ふりがながあると、読んで意味を理解することができるので、とてもわかりやすくて助かっています。
今は、アルバイトをしていますが、日本語をマスターして、将来は、日本で仕事を探して、就職したいと思っています!
■市が取り組む外国人のかた向けのサポート
市では、国際交流推進員が外国語版広報紙の発行や市からの通知文書などの翻訳、来庁者の窓口対応のサポートを行っています。
▽情報 外国語版の広報紙を多言語で発行
英語、スペイン語、中国語の広報紙を毎月1回発行しています。
▽窓口 窓口での申請・相談を通訳サポート
外国人のかたが安心して生活できるよう、わかりやすく伝えることを心掛けるとともに、ゴミ出しなどの生活ルールなども発信しています。
▽スマートフォンで読める!!「こうほう佐倉」
アプリ「カタログポケット」で、英語など10言語で読むことができます。
▽多文化共生は難しくない。大切なのは、恥ずかしがらずに思いを伝えること。
国際交流推進員 前重 素貞
自分の人生の新しい一面を発見するため、1986年に台湾から日本に来ました。2008年から市で国際推進員として働いており、現在は、中国語版広報「你好(ニーハオ=中国語で「こんにちは」)佐倉」の発行や窓口での通訳業務を担当しています。
日本語版の広報紙を中国語にするときには、細かいニュアンスをどう伝えるか、どの単語を使えばわかりやすいかなどを考えて、翻訳しています。「多文化共生」というと難しく聞こえますが、国籍なんて関係ありません。結局は人と人。目の前のその人だけを見ればよいと思います。
日本人は責任感が強く、よく「外国語を上手に話さなければいけない」と思ってしまう人がいますが、母国語ではないのだから、下手でもいいじゃないですか。大切なのは伝えることです。上手でも下手でも伝わればOK!
私は、「一期一会」という言葉が好きで、出会ったみんなを大切にしたくて、いつも自分から話しかけるようにしています。「你好佐倉」も、届いた誰かの役に立ってくれるようにと思いながら、自分の子どもたちを送り出すつもりで制作しています。
■NEXT
2ページでは、「佐倉国際交流基金」や「やさしい日本語」について紹介しています。
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