気候変動の進行により、都市域での気温の上昇や、短時間豪雨によるインフラへの影響などが問題となっています。
今回は、市民生活や産業・経済活動における気候変動の影響と適応策を紹介します。
■影響 ヒートアイランド現象の原因と人々への被害
◆ヒートアイランド現象とは
都市部の気温が郊外に比べて高くなる現象で、自動車などによる排熱や建造物の増加、緑地の減少が主な要因です。気温が高くなると人々の熱ストレスが増大し、睡眠の質の低下やだるさ・疲労感の増加につながります。
市の8月の最高気温は昔と比べて33℃から37℃に上昇(※1)しており、熱中症対策がさらに重要となっています。
◆インフラやライフラインへの影響
豪雨や強風により、電気や水道、交通網などへの被害が想定されます。
▽土砂崩れ、冠水による市内の通行止め(令和元年10月25日の大雨)
土砂崩れ:120件、冠水:61件(※2)
▽樹木の倒壊による電線の切断(令和元年房総半島台風)
市内における大規模停電:約2万4000件(※2)
事業活動においても、労働環境の変化や原材料の品質の低下、設備コストの増加や消費者ニーズの変化など、多様な影響があります。リスクと優先課題を明確にし、家庭でもすぐにできる対策を実施することが大切です。
■適応 暑さへの対策と身を守るための準備
▽グリーンカーテンを作ってみませんか?
植物を建物や窓の外にカーテン状に置くことで直射日光などが遮られ、室内温度が下がります。
暑さに強い朝顔やゴーヤがおすすめです。
▽ 暑さから避難し、ひと涼みしましょう
市内には熱中症対策として、暑さを避けて涼しく過ごせる「さくら涼み処」を公共施設や協力店舗などに設置しています。一部の涼み処には無料のマイボトル用給水機もあります。
問合せ:
涼み処… 健康推進課【電話】 312-8228
給水機…生活環境課【電話】 484-671
▽ハザードマップを確認しておきましょう
自然災害が発生したときに想定される被害範囲や程度、避難場所などを示した地図です。勤務先やお住まいの地域の近くの避難所を確認し、災害危険度や避難経路などを調べておきましょう。
問合せ:危機管理課
【電話】484-6131
▽ 森林の整備に取り組んでいます
市では、国県道などの重要なインフラに面した森林のうち、災害時に倒木などにより大きな被害をもたらした箇所を対象に、緊急性に応じて順次、災害に強い森林の整備に取り組んでいます。
問合せ:農政課
【電話】484-6141
■今回のまとめ
ヒートアイランド現象やインフラ、ライフラインへの影響は、私たちの生活に直結するため、できることから対策に取り組んでいきましょう。
日ごろから災害リスクを知り、いざというときのための避難計画や防災対策に役立てましょう。
■イラスト
気候変動適応情報プラットフォーム
※1:気象庁データより、観測開始年(1979年)と直近の(日最高気温)月別平 SDGs均の5年平均
※ 2:令和元年房総半島台風・東日本台風・10 月25 日の大雨~検証と課題~より
■次回8 月1 日号では、ESD(持続可能な開発のための教育)についてご紹介します
※詳しくは、本紙をご覧ください。
問合せ:気候変動対策室(生活環境課)
【電話】484-6716
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