■「フレイル」を知ろう
文/多古中央病院リハビリテーション科
皆さんは「フレイル」という言葉をご存じでしょうか。
フレイルとは加齢と共に心身の機能が低下し、健康な状態と要介護状態との中間程度になった段階をいいます。以前よりも動きにくくなり、歩く機会が減ったり、外での作業を大変に感じ、家で過ごす時間が増えたりした方も多いのではないでしょうか。
一度、要介護の状態になると、元の状態に戻ることが難しくなります。しかし、フレイルの段階で適切に対応できれば、心身の健康を取り戻すことができます。
◇フレイル対策として
(1)1日3食、バランスよく十分な栄養を取る栄養の不足は体力の低下、筋力・骨密度の減少や免疫力低下につながります。特にタンパク質は、人の体を作る重要な構成成分です。例えば、タンパク質を多く含む肉、魚、卵、大豆などを毎日取るようにしましょう。
(2)運動をする運動をすることで筋力や体力の維持ができ、要介護の原因となる転倒を防止することができます。散歩やラジオ体操など、簡単に始められるものから行ってみましょう。
(3)買い物に行ったり、地域行事や趣味のサークルへ参加したりする社会参加が減ると、意欲や食欲、身体機能の低下を招きます。コロナウイルス感染症も5類感染症へ移行されています。感染対策をした上で出かけるのも良いでしょう。
多古町では地区ごとにサロン活動をしています。不定期ですが、当院のリハビリスタッフも一緒に参加しています。興味がある方は、ぜひ地域包括支援センターへ相談してみてはいかがでしょうか。
【病院便り】
多古中央病院の受付時間は午前11時30分までとなっています。それ以降は、医師も検査や手術などで対応できないこともあるため、受診前に、必ず確認の電話をお願いします。
【電話】76-2211
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