文字サイズ
自治体の皆さまへ

追及し続ける囲碁の世界 田村忠昭

27/31

千葉県多古町

昨年12月11日に開催された「第49回千葉県シニア囲碁・将棋大会」で優勝し、「第36回全国健康福祉祭とっとり大会ねんりんピックはばたけ鳥取2024」に出場予定の田村忠昭さん(多古町南中)にお話を伺いました。

■囲碁の世界との出会い
18歳から始め、ほとんど独学で約60年間囲碁の道を歩み続けてきました。「私が囲碁を打つようになったきっかけは、昔働いていた会社の食堂で、社長から囲碁のルールを教わったことです。そのときに囲碁が上達するコツを直接教えてもらえなかったので、何十年も実践を積み重ね、形を覚えていくことで、今まで培ってきた力を発揮できるようになりました」と当時を振り返ります。

■“悔しさ”が教えてくれた“学び”
そんな優れた実力を持つ田村さん。対局中の心情に迫ります。「逆境に直面することはよくあります。囲碁は集中力が必要なため難しい勝負です。特に自分があと少しで勝てると気を抜いた瞬間に石を取られてしまったときが一番悔しいですね」と語りました。「それを乗り越えるために、昔は対局した状況を再現して、なぜ不利になってしまったのかを分析していました。そこから自分の苦手な部分と向き合いながら改善することで、少しずつ上達していくことができました。中でも特にうれしかったのは、相手の戦術を逆手に取って最後に投了に追い込むことができたとき。あの瞬間は一番の快感でしたね」と笑みを浮かべていました。
「ねんりんぴっくは、80歳までには出場したいと思っていたので、長年の目標を一つ達成することができてうれしく思っています」と喜びを語りました。60年前の出会いから始まり、自分と向き合い続けたその努力が実を結んだ結果となりました。

■囲碁から得られる一生の財産
「対局中に相手と自分がどのくらい有利なのかを判断するために、掛け算を使い概算で碁盤を数えることがあります。子どもの頃から囲碁を始めた人は、その影響で数学が得意になる傾向がありますね。自分自身も昔から囲碁をしていたことで二桁の暗算も簡単にできるようになり、今では対局中に30秒くらいで碁盤を数えることができるようになりました」と頬を緩めていました。
囲碁という競技は、国や言語、世代という壁を越え、お金をかけずに楽しむことができます。その中で学びという一生の財産も手に入れることができます。
今後もさらなる高みを目指して、今日も田村さんは挑戦を続けています。

■あなたも始めてみませんか
初心者大歓迎 囲碁こども教室
日時:毎月第3土曜日午前9時~11時
場所:コミュニティプラザ2階茶室

お問合せ:多古町愛碁会 大木
【電話】090-8050-3070

◇プロフィール
名前:田村忠昭(たむらただあき)さん
年齢:79歳(1945年生まれ)
所属:多古町愛碁会こども囲碁教室で囲碁の楽しさを教えることで、交流の輪を広げている。
主要な実績:18歳で囲碁に出会い、これまで多くの大会で優秀な成績を収めている。中でも、「香取地区囲碁・将棋大会」には7年ほど前から毎年参加し、2022年の大会以外、全て優勝している。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU