毎年9月21日は「世界アルツハイマーデー」、9月は「世界アルツハイマー月間」です。町では、この期間に合わせて、認知症に関する普及啓発を行うイベント「#TAKOオレンジプロジェクト」を実施します。
認知症は誰にでも起こりうる脳の病気です。認知症になって生活上の困難が生じても、その人自身が変わってしまうものではありません。認知症になることを遅らせたり、進行を緩やかにする「予防」、認知症になっても住み慣れた地域で尊厳が守られ、自分らしく暮らし続けられる「共生」を両輪に、安心して暮らせるまちを目指しましょう。
今回は、多古町の認知症に関する取組や認知症の方の家族や介護事業所のスタッフのメッセージを紹介します。
■認知症サポーター養成講座
認知症を正しく理解していただくため、各団体やサークルなどに講師を派遣しています。認知症のご本人、家族を応援する認知症サポーターになりませんか。
講座内容:認知症について(90分程度)
申込方法:実施希望日の2カ月前までにお申込みください。
申込先:地域包括支援センター(保健福祉センター内)
【電話】70-6111
■認知症伴走型支援事業 認知症ほっとライン
認知機能の低下は誰にでも起こりうることです。自分自身や親しい人、身近な人に起こると相談先に困ったり、先々の暮らしが不安に思ったりすることもあると思います。
認知症の初期症状は、物忘れやコミュニケーションが取りにくいことなどが代表的ですが、軽度な症状のことも多いため、わざわざ相談する必要はないと考えてしまいがちです。
ほっとラインでは、ご本人や家族に寄り添って支援をしていきます。身近な相談場所としてご利用ください。
日時:毎週水曜日午前10時~午後2時
相談場所:多古特別養護老人ホーム
相談方法:電話・来所(事前予約制)
予約方法:【電話】76-8181
■認知症カフェ にじいろカフェ
認知症のご本人やその家族、医療・介護・福祉などの専門職、地域の方など、
どなたでも参加できる場です。参加者が交流できる場、介護者がホッと一息つける場を目指し、月1回開催しています。お気軽にご参加ください。
お問合せ:地域包括支援センター(保健福祉センター内)
【電話】70-6111
■認知症とともに地域で暮らす
ご本人・ご家族
息子さんと二人で暮らす弘さん(仮名)は認知症の診断を受けて12年が経ちます。地域包括支援センター職員が、ご本人と息子さんにインタビューしました。
息子さん:父はもともと車を運転して出かけることがとにかく好きで、認知症になっても歩いて出かけていました。1人で自宅に帰ってこられなくなることもあり、心配になる日もありました。父がどこを歩いているのかが確認できれば自分が安心できると思って、位置情報サービスの利用を始め、多少の不安は軽減されました。
また、父が認知症であることを近所の人たちにも知ってもらいました。近所の人が「昨日、○○付近を歩いていたよ。」と教えてくれることもあり、気にかけてくれる人が増えたことに感謝しています。恥ずかしい気持ちは多少あったけれど、周囲の方に知ってもらうことで気持ちが楽になることに気付きました。
弘さん:歩くこと、出かけることが好き。デイサービスへ出かけることも好き、楽しい思いをさせてもらっています。
■介護保険サービス事業所の職員さんに認知症ケアに携わる想いを聞きました。
多古デイサービスセンターおたがいさま 管理者・生活相談員伊藤達也さん
1日の定員が12人と小規模な事業所なので、個人に沿った対応を心がけています。その人の想いを大切にし、「外に出たい」という人がいれば一緒に外に出かけて事業所の周りを歩いたり、お料理の得意な方には事業所で料理をしていただいたり、一人一人の思いに寄り添っています。
事業所として利用者さんのできること、すてきなところを見つけて、ご家族に伝えることやケアのアドバイスをするお手伝いができればと思っています。
木もれびの家 介護支援専門員 武藤由紀さん
ご本人がどんなことができて、どういうことに困ってしまうのかを知る、理解することを大事にしています。認知症があってもお話しが上手であれば、そこを伸ばそうと考えますし、その方が持っている得意なものを前面に出せるようにしています。みんながまんべんなく輪になれるようにしています。
■多古町立図書館で「認知症」特集を開催します
9月中、多古町立図書館特設コーナーで、認知症特集を開催します。認知症に関する本を展示しますので、ぜひ足を運んでみてください。
お問合せ:保健福祉課介護保険係
【電話】76-3185
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