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おおたき議会だより-議会活動トピックス

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千葉県大多喜町

■今の地方議員に求められること県町村議会議長会研修会
令和6年7月31日(水)13時30分から16時45分にかけて、千葉県町村議会議長会が主催する議員研修会が開催され大多喜町議会も参加しました。
会場はオークラ千葉ホテル3階「エリーゼ」で、出席者は全体で約200名に達する大規模な研修会でした。
千葉県町村議会議長会会長の挨拶の後、第一部は、新潟県立大学准教授田口一博氏による「今の地方議会に求められること」、第二部は、政治評論家有馬晴海氏による「国内政治情勢について」と題する講演でした。以下では、町村議会議員の活動に直接関わる田口一博氏の講演「今の地方議会に求められること」を紹介することにします。

▽田口一博氏の講演内容
議員はまずは、住民ニーズの把握に努めなければなりません。そのために例えばJA、土地改良区、水利組合、営農指導員などから意見を聴取してから決算の審議に臨むべきです。また決算審議にさいしては、多くの方々に証人、公述人、参考人として議会に来てもらい、そのうえで質疑をすることも考えられます。
議員は主権者教育も主導しなければなりません。小中学校については議員が議場を紹介し、議長席、議員席に座らせて写真を撮ったり、議員が自席に座って自分の町のどこが好きか嫌いかなどの簡単な話し合いをしたりすることが考えられます。
県立高校での主権者教育は、「探求学習」の支援が良いと思います。町村が強力に支援していれば高校統合の問題にも良い影響をあたえます。また、高校からの推薦をうけ、議会として表彰することも考えられます。対象は、スポーツ、学業成績、絵画、合唱など何でも良いでしょう。地元の中学生を表彰すれば、他町村の高校への進学を町内の高校に引きとめる効果もあります。
なお、新成人に議員報酬の水準を予想させると、約70万円という回答が得られています。現実と著しく乖離しています。議員報酬は首長給料の47%を目指すことが全国決議されており、議員報酬が初任給程度で良いはずがないという主権者教育も忘れてはなりません。
対外的な政務活動を住民に見せることも必要です。住民には、例えば町村議会議員が国会議員や県会議員に働きかけているところを見る機会はあまりありません。政務活動のPRにもっと努力すべきです。
議員のなり手が少ないという問題もあります。これは、公務員の処遇改善の問題でもあります。民間と比べて公務員の報酬は少なく、30年間分の遅れを取り戻さなければなりません。また、住民が議案や説明資料を容易に理解できるように、デジタル化の成果を活かしてもっと分かりやすくすることもできるでしょう。さらに、投票先を特に決めていない若者はネットに頼ることになり、ネットで活動をする議員も出てきますが、現在の町村議会議員には若者の意見を実際に聞いているというところを見せてほしいと思います。議員のなり手が少ないという問題は、こうした諸々の問題の複合した結果なのです。

■決算審査に伴う現地調査を行いました
9月12日(木)に、令和5年度中に改良工事や産地育成事業などが行われた町内施設、植栽地の現地調査を行いました。調査先は次のとおりです。
・西小学校のタブレット活用状況、トイレ洋式化、グラウンド整備状況
・小田代地先の食香バラ植栽地
・小田代公衆トイレ建設工事
・横山地先の大多喜ハーブパーク
・田丁地先の町道田丁下屋敷線
・海洋センターの防球ネット増設工事
・防災無線施設
現地では関係課職員より令和5年度決算額、工事概要、執行状況などについて丁寧な説明を受けました。
決算書による説明だけではよく分からなかった点も多く、現地調査の必要性を感じました。
今回の調査は一昨年に続いて行ったものですが、今後は毎年、定期的に実施していきたいと思います。

■住民との意見交換会
住民との意見交換会は、議員の役割でもあります町民への説明責任を果たすとともに、町民の意見を的確に把握し、議会活動に反映させることを目的とするもので、従来の「議員との懇談会」に代えて、新たに町内5地区を議員が訪問し意見交換会を行うものです。
第1回目は老川地区で、9月23日に基幹集落センターで行い、8区から21名の参加をいただきました。
次に、第2回目は西畑地区で、同月29日に農村コミュニティーセンターで行い、23区から44名の参加をいただきました。
意見交換会は、議長の挨拶のあと、議会運営、町政全般及び地区の課題等について、積極的に意見交換を行いました。

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