文字サイズ
自治体の皆さまへ

大多喜町 獣害対策新聞

33/65

千葉県大多喜町

令和6年10月24日【第4号】
大多喜町役場農林課農政係
地域おこし協力隊 渡邊未来

■民家にアライグマ・ハクビシン 菜園もゴミ箱も荒らす
大多喜町では、アライグマ・ハクビシン・タヌキの三種の小型獣が有害鳥獣に指定されています。捕獲数はR1年に471頭、R3年には526頭、R5年に625頭と年々増加しています。
アライグマ・ハクビシンともに雑食性で果実や野菜を食害し、2か月の妊娠期間で平均3~5頭を産み、特に3~5月ごろ出産のため人家に入り込んで被害を出す傾向があります。
双方とも外来種であり、日本固有の希少な昆虫やカエルなども食べ、在来種であるタヌキやアナグマの居場所をなくしてしまいます。緑豊かで貴重な絶滅危惧種も多く生息している大多喜町の自然環境にとって、これら外来生物が生態系に与える影響も甚大です。

■無自覚な餌付けをストップ ご近所同士の連携でエサを減らそう
農作物を守る場合は、畑を電柵やネットで防護したうえで近くにオリわなを置き、間引いた農作物や甘いスナック菓子などのエサを入れて捕獲します。
人間の出す生ごみにも引き寄せられます。特にアライグマは手先が器用で力もあり、ゴミ箱のフタは重石をのせた程度では簡単に開けられてしまいます。生ごみは外に出さないのが一番ですが、外に置くゴミ箱は確実にロックできるタイプにしましょう。
地面に落ちたままの柿・栗・梅・ゆずなどを食べられることは、気づかないうちに餌付けをしてしまうことになります。大型獣の出ない住宅エリアでも、放置果樹をそのままにしていると、爆発的に害獣が増えていきます。
山にいる大型獣とちがい、住宅エリアでは一度居つかれると捕獲が難しくなります。居つかせない・増やさないためにはエリア全体でエサをなくす and 減らすことが大切で、これにはご近所同士の連携が非常に強力な対策になります。日常のご挨拶ついでに、獣害対策について話し合ってみるのはいかがでしょうか。

■ご家庭でできる小動物対策
(1)生ごみ類や落果の徹底管理…生ごみや落ちた果実はニオイが出ない状態で管理し、燃えるゴミへ。共用のゴミ捨て場も二重ネットをかけ、できれば箱型でロックできるタイプに変更を
(2)空き家や倉庫の点検…3~5月ごろ出産するため、居つかれないよう2月から定期的に点検を。痕跡があれば追い出す
(3)ペットは外でなく家の中へ…外にあるペットフードを食べにくる動物から、ペットに虫がうつり感染症にかかることも

■町の捕獲状況
種類・R6年8月・前年同月:
・イノシシ…192頭・204頭
・シカ…37頭・38頭
・キョン…46頭・57頭
・サル…15頭・30頭
稲刈りが無事終わってひと安心もつかのま、今度は二番穂をねらってサルやイノシシがやってきます。エサの場所を覚えられないよう、早めに鋤込むことが、来期の被害予防に有効です。

獣害対策について知りたい情報や実施しているコツなどがありましたら、精査後こちらで記事にいたしますので、ぜひご意見をお寄せください。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU