■保健師だより『アタッチメントとは』
幼少期に経験するアタッチメントは、自分や他者への基本的信頼感をはじめ、こころの発達に深く関わり、人格形成にとても重要な役割を果たします。
アタッチメントの意味は「attach(アタッチ)」。つまり、「くっつく」という意味です。ただし、いつでも、あるいは誰でも構わずくっつくということではありません。小さい子どもにとって、転んで痛い思いをしたり、少しの間でも部屋に一人で置いておかれたりというような場面は、恐れや不安を感じる危機的状況になりえます。そこで、親や保育者を安全な避難場所として求めます。くっつくことで、恐れや不安の感情から立ち直り、元の状態に戻ることができるのです。
ひとつ強調しておきたいのは、アタッチメントが基本的にマイナスの感情に結びついたくっつきだということです。
ただ抱っこしてあげれば良いのではなく、子どもの感情が崩れた時に、大人がしっかりと共感的に受け止め、元通りに立て直してあげることが大切です。そのための手段は抱っこなどの身体的な接触だけでなく、気持ちを共感してもらえたという心理的安心感を得られるようなコミュニケーションも効果的です。
○愛着形成における大人の役割
子どもは、感情の崩れが無く落ち着いている時、身近な大人を安心の基地として、そこを拠点に活動の範囲を広げ、いろいろなことにチャレンジし、楽しむことができます。
子どもの日常は、この活動範囲の拡大と、恐れや不安等のマイナスの感情が生じたときに安心感を取り戻すことの繰り返しだと言えます。
大人にとって重要なことは、いつも子どもの後を付いて回ったり、先回りして子どもが嫌な思いをしなくてすむようにしてあげることではなく、子どもの自律的な活動を見守り、感情を崩した時には、可能な限りその気持ちに共感して寄り添い、立て直すことが重要です。
■予防接種
◆高齢者の肺炎球菌予防接種
○定期接種
対象者には個別通知でお知らせ済みです。今年度対象者の期限は、3月31日(日)までとなります。
接種は市内または県内定期予防接種相互乗り入れの協力医療機関で受けることができますが、市外医療機関で接種を希望の場合は問い合わせください。
対象:
(1)年度年齢65・70・75・80・85・90・95・100歳になる方(2024年4月1日時点の年齢)
(2)60歳以上65歳未満の方で、心臓、腎臓もしくは呼吸器の機能またはヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能に身体障害1級相当の障害のある方
対象外:すでに23価肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス)を受けたことがある方
※すでに定期接種を受けた方、市の助成を受けて任意接種を受けた方は対象となりません。
※対象年齢で通知が届かない方は、問い合わせください。
◆日本脳炎予防接種
市では、日本脳炎第1期初回(1・2回目)・追加(3回目)接種を3歳および4歳を迎えた方に順次通知をしています。また第2期(4回目)は小学4年生の夏休み前に通知済です。
接種方法は集団接種または医療機関で個別接種になります。
なお、令和3年度のワクチン供給不足に伴い接種を見送っていた平成24年度生まれ・平成29年度生まれの方も接種が受けられます。次の方は問い合わせください。
(1)7歳以上で1期3回分の接種を終えていない方
(2)12歳で2期(4回目)の接種を終えていない方
(3)平成17年度・平成18年度生まれで接種を終えていない方
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