文字サイズ
自治体の皆さまへ

[特集1]地域と支える認知症

1/37

千葉県東金市

9月は世界アルツハイマー月間

2040年には、65歳以上の約7人に1人が認知症になると見込まれています。認知症は誰もがなり得るもので、他人事ではありません。
東金市でも、認知症についての理解を深め、認知症の人と家族が安心して暮らせる地域づくりを進めています。9月21日は「世界アルツハイマーデー」。認知症についての正しい知識を持ち、自分事として考えてみませんか。

問合せ:問合せ:高齢者支援課
【電話】50-1165

■認知症の方と家族の声
家族や身近な人に認知症の症状が出た時、あなたならどうしますか。
「自分事」として想像するのは、なかなか難しいことです。実際にアルツハイマー型認知症を発症したご家族の体験をお届けします。

◆VOICE 家族の体験談
1.認知症の診断を受けるまで
夫に変化があったのは8年前。今までできていたことがスムーズに行えない、約束を忘れてしまう、といったことがあり、受診を勧めました。最初、本人は「なぜ受診しなければいけないのか」と怒ってしまい、なかなか受診につながらず…。3年前に受診してお医者さんからの説明を受けたことで原因が分かり、本人も私も安心しました。

2.診断を受けて
認知症の診断を受けたものの、相談機関や介護保険サービスの情報も知らず、途方にくれました。家族にも知人にも言えず、一人で抱え込む状態が続きました。

3.勇気をもって周囲にカミングアウト
ただ話を聞いてほしくて、友人に認知症について話をしましたが、受け入れてもらえず辛い思いをしました。
ですが、近所の人に話したところ、サークル活動に誘ってもらい、本人と一緒に楽しむことができました。本人を認知症ごと受け入れてくれる仲間がいることの嬉しさが、身に沁みました。

4.地域包括支援センター(相談機関)とのつながり
認知症になっても体が元気な場合、ふらっと外に出てしまうことがあり、目が離せません。常に一緒にいる必要があり、私自身の時間を持つことが難しくなってしまいました。地域包括支援センターに相談したところ、通所施設の利用を案内してもらえました。通所は本人にとって有意義で、私も自由な時間を持てるようになりました。
また、地域包括支援センターの方から、本人が得意な楽器演奏を披露する場の提案がありました。演奏後、自ら「またやりましょう」と言った時は嬉しかったです。
新しい出来事はなかなか本人の記憶に残りませんが、その代わり、昔の記憶が湧き出てくるようになりました。これからも、自分らしく、無理のない範囲で楽しく過ごしてほしいです。

◆VOICE 本人の声
みんなと話したり、演奏しながら一緒に歌った時間は楽しかったです。また一緒にやりたいです。朝起きた時、妻に今日の予定を確認すると、とても安心して過ごすことができます。

◆ADVICE 相談機関のアドバイス
◇一人で抱え込まない
認知症の症状が出ると、本人だけでなく、その家族にも気持ちの変化が起こります。
今回のご家族は、認知症をカミングアウトしたこと、地域包括支援センターへ相談したことで、前向きな気持ちで過ごせています。
自分や身近な方に気になる症状が現れたら、一人で悩まず、かかりつけ医や認知症の専門医へ相談しましょう。また、地域包括支援センターへもご相談ください。

◆小さなことでも気軽にご相談ください!
・地域包括支援センターは、保健・福祉・介護に関する高齢者の総合相談窓口です。
自分自身や家族、知り合いが認知症になったら不安なことが多いと思います。地域包括支援センターでは、認知症があっても住み慣れた地域で安心して暮らせるようにお手伝いします。相談は小さなことでも構いません。
認知症は特別な病気ではありません。認知症で悩む本人や家族が、少しでも安心して暮らしていける方法を一緒に考え、支えていきたいと思います。

■認知症高齢者を見守るシール
認知症の症状によっては、出歩いた先で迷い、家に帰れなくなることもあります。周りの方が声を掛けても、自分の住所が思い出せないかもしれません。そんなときに、服などに貼ったシールの二次元コードをスマートフォンで読み取ると、画面に情報が表示され、家族に連絡が届くサービスがあります。

◆ID 9775 認知症高齢者等見守りシールの配布
認知症の高齢者などが行方不明になった際に活用できる見守りシールを配布しています。対象や申請方法など詳しくはお問い合わせください。市ホームページでもご覧になれます。
配布枚数:1人につき、耐洗ラベルシール30枚、蓄光シール10枚

◇見守りシールの仕組み

■役立つサービスと理解を深める企画
◆ID 9873 認知症ケアパス
認知症の症状に合わせたサービスがひと目で分かる「認知症ケアパス」を配布しています。
配布場所:地域包括支援センター、市役所高齢者支援課

◆SERVICE 認知症初期集中支援チーム
高齢者支援課内に医療や福祉の専門チームを配置しています。認知症が疑われる方などを訪問し、適切な医療・介護へつなげるために支援をしています。

◆ID 1102 認知症サポーター養成講座
認知症について正しく理解し、認知症の方とその家族を温かく見守り、支援するサポーターを養成する講座です。各種団体などでお申し込みください。
対象:5名以上のグループ

◆EVENT 認知症関連図書展示
認知症に関する図書の展示を東金図書館で行います。
日時:9月23日(月)(休)まで

■終わりに
自分や周りの方もなり得る認知症。認知症になると苦手なことも出てきますが、何もできなくなるわけではありません。症状に理解を示し、寄り添う気持ちが大切です。
誰かに聞いてもらうことで心が軽くなり、医療や支援を受けることで、生活しやすくなるかもしれません。
「もしかして…」と不安になったときは、小さなことでも相談してみましょう。

問合せ:高齢者支援課
【電話】50-1165

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU