■トイレが近くて困っていませんか?
皆さんは、1日に何回トイレに行きますか?排尿のために1日8回以上トイレに行く状態を「頻尿」とされています。
40歳以上の約半数に頻尿があるという報告があります。頻尿は加齢によるものと考えて、そのままにしている人も多いのではないでしょうか。実は、頻尿の原因はさまざまです。男性の前立腺肥大症、膀胱炎や尿道炎などの感染症、膀胱がんや膀胱結石などによる膀胱の異常、生活習慣、心因性など、頻尿の原因は加齢だけではありません。
また、最近頻尿の原因として注目されているのが過活動膀胱と呼ばれている病態です。過活動膀胱とは、膀胱が自分の意に反して収縮してしまうことが原因とされており、日本人の40歳以上の7人に1人が過活動膀胱であると推定されています。過活動膀胱では、日中や夜間の頻尿だけでなく、我慢できない尿意が急に起こる「尿意切迫感」がみられます。急に尿意が起こり、トイレに間に合わず漏らしてしまう「切迫性尿失禁」が現れることもあります。過活動膀胱の症状のある40歳以上の男女のうち7割の人に切迫性尿失禁があるともいわれています。
「尿漏れに悩んでいるけれど恥ずかしくて誰にも相談できない」という人がいるのではないでしょうか。恥ずかしがらずに医師に相談してみませんか?頻尿や切迫性尿失禁などの過活動膀胱の症状は、適切な治療を受けることで改善が期待できます。医療機関では医師が問診や簡単な検査を行い、どのような治療を行うかを検討します。治療は生活指導や骨盤底筋訓練、膀胱訓練、薬物療法などが行われます。トイレのことを気にしない毎日を取り戻すために、医師の診察を受け適切な治療を受けましょう。
問合せ:松戸市医師会
【URL】https://www.matsudo-med.or.jp
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