広報しばやま4月号でお伝えしたとおり、芝山古墳・はにわ博物館(以下「博物館」)で展示している殿塚古墳・姫塚古墳出土埴輪が国の重要文化財に指定されることとなりました。このページでは、指定される埴輪の魅力をお伝えします。
国の文化審議会は、3月15日に開催された同審議会文化財分科会の審議と議決を経て、殿塚古墳・姫塚古墳出土埴輪を国の重要文化財に指定するよう文部科学大臣に答申しました。この答申を受け、後日行われる官報告示により正式に指定されます。
指定される埴輪は48点で、いずれも昭和31年に芝山仁王尊・観音教寺と早稲田大学による殿塚古墳・姫塚古墳(国指定史跡)の発掘調査で出土しました。特に姫塚古墳では、墳丘北側から各種の人物埴輪・動物埴輪が原位置をほぼ保った状態で列をなすように出土しました。
出土した埴輪は美豆良(みずら)(髪を左右に分け両耳の辺りでくくって垂らした髪型)を結い、顎髭(あごひげ)をたくわえ山高帽(やまたかぼう)を被った男子、馬とそれを引く馬子(まご)、正装した巫女(みこ)など多彩であり、大形かつ精巧で造形に優れた個体が多く、特に男子像はその風貌が独特で、この地域における埴輪の特徴をよく示しています。
これらは東日本を代表する造形の優れた埴輪群であり、関東地方における古墳時代後期の埴輪祭祀の盛行を伝えています。また、古墳における埴輪の配置状況が明瞭な事例として大変貴重であり、高い学術的価値を有しています。
殿塚古墳・姫塚古墳出土埴輪は博物館で展示しています。ぜひ博物館にお越しいただき本物の迫力を感じてください。
◆国重要文化財とは
歴史上価値の高い建物や絵画、彫刻などのうち重要なものとして国が指定したもの。令和6年5月1日現在、殿塚古墳・姫塚古墳出土埴輪と同じ考古資料は660件が指定されています。
なお、千葉県内で埴輪の重要文化財指定は本件が初、また遺跡(史跡)と出土品(埴輪)両方が国指定となるのも本件だけです。
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(本紙2次元コード参照)
問合せ:芝山古墳・はにわ博物館
【電話】77-1828
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