夏になると流行期となる感染症で7~8月にピークを迎えるものが「夏の3大感染症」です。乳幼児・児童を中心に流行しますが、大人や高齢者がかかることもあるため、注意が必要です。
猛暑の中、運動・食欲不振・寝不足などの状態が続いたりすると、免疫力が低下し、様々な感染症を引き起こす原因となり、重症化する恐れもあります。
■夏の3大感染症
▽ヘルパンギーナ
夏かぜの一種で、突然の高熱とのどの奥にできる水疱(水ぶくれ)が特徴の急性ウイルス性疾患です。咳やくしゃみ、水疱の内容物や便に排泄されたウイルスが手指などを介して口や眼などの粘膜に入って感染します。
▽手足口病
名前のとおり、口の中・手・足を中心に水疱性の発疹(水ぶくれ)が特徴的な急性ウイルス性疾患です。他に38℃以下の発熱が見られる場合や、のどの痛み、食欲不振などが見られます。
▽咽頭結膜熱(プール熱)
39~40℃の高熱から始まり、のどの痛み・結膜充血・目やになどの症状が現れます。その他に、リンパ節の腫れ・腹痛・下痢などが起こることもあります。
原因ウイルスは、アデノウイルスで感染力が非常に強いウイルスです。
■感染症の予防のために
多くの感染症の予防には、基本的な感染防止対策が有効です。手指をよく洗うほか、人が多い場所や風邪のような症状があるときはマスクを着けることも有効です。また、発熱や咳や全身倦怠感などで食事が取れないなどの体調が悪いときは、早めに医療機関を受診しましょう。
■他に注意が必要な感染症
▽劇症型溶血性レンサ球菌感染症
突発的に発症し、敗血症などの重篤な症状を引き起こし急速に多臓器不全が進行することがある重症感染症です。昨年2023年は、過去10年間で最も多い届出数でしたが、今年はすでに昨年の届出数を超えています。
▽新型コロナウイルス感染症
患者数は、年間を通し何度も増減を繰り返します。千葉県では2月にピークを迎えたのちに減少しましたが、5月以降徐々に増加に転じています。
担当:小髙
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