森林は、私たちに木材を供給するとともに、水を貯え、山崩れなどの災害を防ぎ、津波・高潮の被害を軽減したり、私たちに安らぎを与えるなど、私たちの生活に多くの恩恵を与えています。
・県内の保安林データ
18,694ha(R3.3月末時点)
県土面積の3.6%
森林面積の12.0%
・市内の保安林データ
186ha(R5.4月時点)
市の面積の1.7%
Q.保安林とは?
森林の中で、特に重要な役割を果している森林について「保安林」に指定し、森林の機能を高めるための整備を図っています。
保安林は森林が果たす役割ごとに17種類あり、市内には9種類があります。(複数の役割を兼ねる場合もあります。)
水源かん養保安林:降った雨を地中に貯め、ゆっくりと川へ流すことで洪水や渇水を防ぐ役割
潮害防備保安林:津波や高潮の勢いを弱めたり、海岸からの塩分を含んだ風を弱めることにより、陸側の住宅や農地を守る役割
土砂流出防備保安林:樹木の根により山崩れを防ぐ役割
防風保安林:強風を弱めることにより、住宅や農地を守る役割
その他に、防火保安林、飛砂防備保安林、水害防備保安林、防雪保安林、防霧保安林、なだれ防止保安林、風致保安林、干害防備保安林、落石防止保安林、航行目標保安林、土砂崩壊防備保安林、保健保安林、魚つき保安林があります。
Q.保安林に指定されると?(国や県が指定)
保安林の管理は土地所有者が行います。立木伐採などの際に、必要最小限の制限を受けるなど、行為制限がありますが、税制面などで優遇措置があります。
◆行為制限
(1)立木の伐採
保安林で立木を伐採する場合には、あらかじめ都道府県知事の許可を受けなければなりません。
※保全のために必要な「指定施業要件」の範囲で許可が不要な場合もあります。
(2)土地の形質の変更など
保安林内で家畜の放牧や開墾など土地の形質を変更する行為などを行う場合には、あらかじめ都道府県知事の許可が必要です。
(3)植栽の義務
立木を伐採したあと、木を植えなければ元の森林状態に回復しない場合には、伐採した跡地への植栽が義務付けられます。
◆優遇措置等
(1)伐採の制限に伴う損失についての補償
禁伐または択伐の伐採制限が課せられる保安林については、立木資産の凍結に対する利子相当分の補償が受けられます。
(2)税制面での優遇(非課税・減額)
固定資産税、不動産取得税、特別土地保有税は課税されません。相続税、贈与税は伐採制限の内容に応じて相続税等の評価の際に3~8割が控除されます。
(3)特別の融資
一定の条件を満たしている場合には、保安林の維持に必要な資金を(株)日本政策金融公庫から借りることができます。
問合せ:農水産課
【電話】22-3397
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