■ある日突然くる地震
令和6年1月1日に発生した「令和6年能登半島地震」は、M7.6、最大震度7を記録し、能登半島に甚大な被害をもたらしました。日本は地震大国と言われているように、過去にも大きな地震が幾度と発生し、また今後、30年以内には、南海トラフ地震の発生確率が70〜80%と言われています。地震はいつ発生するか分かりません。思い立ったその時に地震に備えて準備をしておくことが大切です。
■地震のメカニズムを知る
地震がどうやって起こるのかを知ることも防災に繋がります。左の図を見ると、日本の下にはフィリピン海プレートやユーラシアプレートなど、4つのプレートがあります。海側のプレートが陸側のプレートの下に年間数センチ程沈み込みます。その際にひずみが蓄積され、陸側のプレートが沈み込みに耐えられなくなり、元に戻ろうと跳ね上がることで地震は発生します。地震の規模をマグニチュード(M)で表し、ある場所がどのくらい揺れたかを10段階で表したものが震度です。マグニチュードの値が1増えると、地震のエネルギーは32倍になるとされています。
◆「日本付近のプレートの模式図」(気象庁ホームページより)
※詳細は本紙P.2をご覧ください。
■南海トラフ地震とは
南海トラフ地震はフィリピン海プレートがユーラシアプレートの下に沈み込むことで発生し、マグニチュードは8〜9、最大震度は7程度となる可能性が高いです。静岡県から宮崎県までと広範囲に影響があるため、津波など被害が甚大となることが想定されています。下の図を見ると、約90年〜150年のサイクルで南海トラフ地震が発生しています。1946年の昭和南海地震は和歌山県・徳島県・高知県を中心に大きな被害をもたらしました。
・昭和南海地震 1946年
・昭和東南海地震 1944年
・安政南海地震・安政東海地震 1854年
・宝永地震 1707年
・慶長地震 1605年
・明応地震 1498年
・正平南海地震・正平東海地震 1361年
・康和南海地震 1099年
・永長東海地震 1096年
・仁和地震 887年
・白鳳地震 684年
■身を守る
いつ発生するか分からない地震。その時に自身がいる状況に合わせた避難行動を取ることが大切です。例えば、家の中にいる際に大きな地震が発生した場合は、枕や座布団等で頭を保護し、タンスや冷蔵庫から離れ、頑丈な机の下など安全な所に避難しましょう。また、急に外に飛び出すことは避け、火元などにも近づかないようにしましょう。街中など屋外にいる際には、看板などの落下物に注意して、建物から離れるようにしてください。ブロック塀や自動販売機等の転倒にも注意が必要です。また、土砂災害や津波の危険がある地域においては、避難経路をあらかじめ確認しておき、スムーズな避難行動をとることが、自身の身を守ることに繋がります。
■思い立ったその時に
備えあれば憂いなし。地震対策は普段からの準備が大切です。ではどういった備えが必要かというと、
(1)ご自宅の耐震性が現行の耐震基準を満たしているか、市の無料耐震診断を利用して確認する。
(2)タンスや冷蔵庫、テレビなどが倒れないように家具を固定する。家具固定には市から補助があります。
(3)ハザードマップを確認し、危険区域かどうか事前に確認しておく。
(4)避難経路や避難場所を調べておく。
(5)災害に遭った際の連絡方法や合流場所を家族で決めておく。
(6)地区や地域の防災訓練に参加し、取るべき行動を事前に把握する。
(7)非常用持ち出し袋の準備や食料品等を備蓄する。
などです。下記の一覧は非常持出品の一例です。ぜひ参考にしてください。
◆非常持出品(一例)
《飲料水・食料》
・飲料水(最低1日分)
・乾パン・レトルト食品など
《日用品》
・携帯型ラジオ(乾電池も)
・懐中電灯
・簡易トイレ(ビニール袋も)
・ヘルメット・ホイッスル
・タオル・ブランケット
・衣類・下着類
・軍手・スリッパなど
《救急・衛生用品》
・絆創膏・消毒液・包帯
・常備薬・生理用品
・マスク・体温計など
《貴重品》
・現金・鍵・印鑑
・証書類の写しなど
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