■紀の川市出身の食に精通した偉人「林南渓」の紹介
~林南渓(はやしなんけい)~(1775~1855)
南渓は、江戸時代後期に切畑村で生まれ、自宅で開業し小児科や産婦人科にも精通した内科医。「医は仁術なり」との信念から、自宅での治療とともに、現在の大阪府南部や奈良県西部、紀南まで往診に出かけていました。
華岡青洲とも親交が深く、それぞれ外科と内科で診療していたため、「外科の青洲、内科の南渓」と称えられていました。
全国からも多くの医師や患者が医学習得や病気治療のため名手庄に集い、日本の医学の中心となりました。
▽南渓が唱えた「減食説」
南渓は、医師として特に内科を専門にしていた関係で、「減食説」を唱えました。それは、「腹八分目に医者いらず」と言われているように、一般的に食べ過ぎないことの大切さを述べていると長い間考えられていました。しかし、「減食説」は単に食べ過ぎないことを勧めたのではなく、猪肉・鹿肉を食べ過ぎないよう勧め、それを食べ過ぎる患者への治療法として説いたのです。当時、猪鹿が繁殖し、農作物を食い荒らされるなどの甚大な被害があったため、よく狩猟されていました。人々はそれらの肉を必要以上に食べ過ぎたため、健康の害になると南渓は戒めたのです。肉類の減食はバランスのよい食事で健康を維持するための養生の勧めであり、現代の栄養学の基礎にもなっています。
■保育所親子料理教室
紀の川市食育推進会議では、食育への興味・関心を高めることを目的に、市内の保育所で保育所親子料理教室を実施しています。新型コロナウイルス感染症の影響で休止していたので、実に4年ぶりの開催となりました。
今回は、東貴志保育所で給食のカレーライス作りを手伝いました。参加した園児たちは、包丁で野菜を切り、包丁の扱い方を体験。食育推進会議三國会長は「小さいうちから食べることに興味を持ってもらい、楽しい経験をしてもらえたら」と園児たちの未来に期待を込めて話してくれました。
(こんな取組みやってます)
問い合わせ:紀の川市食育推進会議
【電話】77-2511(本庁4階 農業振興課内)
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