■住み慣れた地域で暮らすには人との繋がりが大切
住み慣れた地域、自宅で最期まで自分の思うように暮らしたい、というのは誰もがもつ希望です。
しかし、年を重ねるにつれ、家族に負担をかけたくない、一人暮らしなので不安だ…など、さまざまな理由から心ならずも諦めてしまってはいないでしょうか?
たとえ介護が必要な状態になっても、最期まで住み慣れた地域、自宅で自分らしく暮らし続けることができるよう、全国各地で『地域包括ケアシステム』の構築が進められています。団塊世代が75歳以上の後期高齢者となる2025年を目途に、介護だけでなく住まいや医療等も含めて、自宅で暮らしていくために必要な環境をしっかり整えていこうというものです。
ところで、人は医療や介護のサービスを受けていれば、心豊かに暮らせるものでしょうか? これらはあくまで生活の最低限の基本を支える制度です。必要な医療・介護サービスが受けられても、楽しいおしゃべりもない、ちょっとした外出もできないというのであれば、その生活はあまりに寂しいものになってしまいます。人が暮らしていくときに不可欠な心の充足感、生きがいは、お互いに支え合う中で一番に感じることができるものです。地域包括ケアシステムの真の実現のためには、専門的サービスと共に、地域で多様に支え合う仕組みをどう充実させていくかが、重要なのです。
支え合いの仕組みを充実させる上で欠かせないものが地域の中での繋がりとなります。那智勝浦町では地域の中での繋がりを育む活動として「通いの場」があります。みんなで体操したり、レクリエーションをしたり、同じ趣味の方が集ったりといろいろな「通いの場」があります。役場と社会福祉協議会に配置されている『生活支援コーディネーター』がこのような取り組みをサポートするために活動しています。住民の、住民による、住民のための地域づくりを、生活支援コーディネーターの手を借りながら行うことができるのです。
文・生活支援コーディネーター
お問い合わせ先:
・福祉課高齢者支援係【電話】29-7039
・社会福祉協議会【電話】52-5252
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