■正確な情報収集と普段からの備えが大切です
台風や集中豪雨などにより、近年は全国各地で毎年のように水害が発生しています。特に「線状降水帯」や「ゲリラ豪雨」など、局所的な大雨による被害も増加しており、年々水害発生の危険性は高くなっています。
また、水害は短時間の内に発生することがあります。水害発生時にもあわてることなく、適切に避難等の行動を行うためには、日頃の備えと正確な情報収集が重要となってきます。
今回は水害に備えるために大切な情報について、ご紹介します。
◇線状降水帯とは
近年テレビなどでよく聞く「線状降水帯」とは、次々と発生する発達した雨雲が、数時間にわたりほぼ同じ場所で非常に激しい雨をもたらし続ける線状の雨域のことです。この線状降水帯が発生した地域では、河川の氾濫、建物や道路の冠水など、水害の発生リスクが非常に大きくなります。
昨年度、気象庁の発表において和歌山県南部での線状降水帯の事例はありませんでしたが、北部では2件の事例が確認されています。また、線状降水帯の発生率は年々高くなってきており、注意が必要です。
なお、線状降水帯による大雨の可能性がある程度高いことが予想された場合、半日程度前から気象情報において呼びかけが行われています。この呼びかけだけで避難行動をとる必要はありませんが、今後の気象情報に注意し、避難所の場所や避難経路、備蓄食料等の確認を行っておきましょう。(呼びかけなく線状降水帯が発生する場合もあります。)
◇「危険度分布」キキクル
キキクルは、雨による災害の危険度を5段階で色分けして地図上に表示する気象庁のサービスです。災害の危険性をほぼリアルタイムの状況で把握することができるほか、最大3時間先までの予測値を用いて危険度を表示しているため、早めの避難を判断するための情報を得ることもできます。
キキクルは下記の気象庁ホームページで公開しているほか、テレビの気象情報コーナーや、各社が提供しているスマホアプリから届く「危険度通知」にも使われています。大雨が降りはじめたときは、キキクルにアクセスし、最新の情報を入手しましょう。
気象庁ーキキクル(警報の危険度分布)
【URL】https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/bosai/riskmap.html
◇警戒レベルについて
警戒レベルとは、誰でも災害発生の危険度を直感的に理解し、的確に避難行動がとれるよう、避難情報や、防災気象情報等の防災情報を5段階に区分したものです。「警戒レベル4避難指示」や「警戒レベル3高齢者等避難」が発令された際には、速やかに避難行動をとってください。なお、各警戒レベルの内容については、下記のとおりとなっています。
〈警戒レベル別〉避難情報
※市町村が災害の状況を確実に把握できるものではない等の理由から、警戒レベル5は必ず発令される情報ではありません。
※警戒レベル3は、高齢者以外の人も必要に応じ、普段の行動を見合わせ始めたり、危険を感じたら自主的に避難するタイミングです。
◇洪水ハザードマップ
洪水ハザードマップとは浸水情報や避難情報等、大雨による被害から避難する際の参考となる情報を図面化したものです。
このマップを利用することで、洪水が発生した際の浸水想定区域を確認しながら、安全に避難所へ向かうルートを考えることができます。
また、当町の洪水ハザードマップには浸水想定区域や各避難場所の他にも、土砂災害の前兆や災害情報の入手方法についても記載されています。
洪水ハザードマップは町ホームページに公開されてていますので、まだご覧になられたことのない方は、ぜひ一度ご覧ください。
洪水ハザードマップ
【URL】https://www.town.nachikatsuura.wakayama.jp/Info/1384
◇和歌山県防災ナビアプリ
和歌山県が提供する避難に役立つ様々な機能が入ったアプリです。災害時や、災害のおそれがあるときに、安全に避難するための避難場所を簡単に検索できます。その他にも、避難場所の安全レベルも確認でき、避難場所までの最短ルートを地図上に表示してくれる機能もあります。
また、「備蓄計算」機能では、人数構成と備蓄日数を入力するだけで、災害時に必要な備蓄品目、数量を計算することができるなど、災害発生時だけでなく、発生前の備えについても大変役立つ機能が多数入っているアプリとなっています。
和歌山県防災ナビアプリのダウンロードは無料です。(利用に伴う通信費については自己負担)。本紙掲載のQRコードより取得することができます。
◇ひとりひとりの高い防災意識が大切です
町では「我が家の防災対策」として、下記の5項目について呼びかけをおこなっています。
(1)地震・火事・風水害への備えは万全に!
(2)災害時の避難場所・避難施設の確認をしましょう!
(3)非常時に備えて、3日間の食料を備蓄しましょう!
(4)非常用持出品を準備しましょう!
(5)家庭の防災会議を開きましょう!
水害による被害を軽減するためには、ひとりひとりが防災意識を高め、「自らの身の安全は自ら守る」という心構えが大切です。今回ご紹介した情報等を活用し、自宅の備えやいざという時の避難行動等について、今一度ご確認ください。
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