■高齢化社会では支え合いの関係が大切
介護保険制度が始まってから24年が経ちました。当初は必要な支援を全国一律の基準で行うものでしたが、今ではそれぞれの市町村に合った仕組みづくりができるようになり、住民同士の交わりや支え合いを目指すよう示されています。
なぜこのように改正されたのでしょうか。これからの日本では、人口が減少し、労働力・税収も減っていく見込みです。一方、高齢化率はどんどん増していきます。このままでは社会保障費は全く不足です。そこで、限られたお金を有効に活用し、制度を持続できるようにするため、むずかしい介護は専門職が行い、日ごろの支援はできるだけ住民やボランティアで支えてもらえるよう、このようになりました。
これではまるでお金がないから、住民やボランティアに頼ろうとしているみたいですが、決してそうではありません。支え合いにはかけがえのない長所と効果があります。人は、自分にできることをして生きがいを感じます。そして、支援してもらう側の人にもできることはたくさんあります。支え、支えられるというお互いさまの関係の中で生まれる絆やふれあいは、より深い喜びや楽しみを生み出し、それは結果として介護予防・健康寿命を延ばす力になります。
今年度、那智勝浦町の高齢者福祉計画・介護保険事業計画は、『いつまでも自分らしく暮らせるしあわせ』を基本理念に、新たな一歩を踏み出しました。この両計画には、町や福祉関係の事業者だけでなく、住民の皆さんの参加が不可欠です。また、役場と社会福祉協議会には、支え合いの地域づくりをお手伝いする『生活支援コーディネーター』を配置しています。お互いに支え合い、生きがいを持って自分らしく暮らすことができる、そんな地域づくりを共に始めませんか。
文・生活支援コーディネーター
お問い合わせ先:
・福祉課高齢者支援係【電話】29-7039
・社会福祉協議会【電話】52-5252
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