私たちが一生のうちに食べる食事の回数は、約9万回。時間でみると、1年のうち、約600時間もの時間を食事とともに過ごしています。皆さんは、食べることを楽しんでいますか。食は元気と健康の源です。私たちの体は、毎日の食事から作られていきます。この機会に、食生活を見直してみませんか。
[第1章]バランスよく食べよう
「主食・主菜・副菜」を組み合わせて食べることが、全世代に共通する、健康な食事への第一歩です。ある一つの食品に偏らないことも大切です。食の「多様性」を意識していきましょう。
[第2章]朝ごはんで人生が変わる
「ふじみ野市健康づくりに関するアンケート調査(令和4年11月)」では、子育て世代の男性の約3.5人に1人が「ほとんど食べない」と回答しているほか、20~50代の欠食率が他の世代と比べて高くなっています。
[第3章]食改(しょっかい)さんに聞いてみた
食改さんとは、食生活改善推進員協議会のメンバーのことで、「私たちの健康は、私たちの手で」をスローガンに、食を通じて、地域の健康づくりや食育に取り組むボランティアです。保健センターを拠点に、市内で活動しています。
[第4章]野菜を食べて健康生活
健康日本21(第三次)は、健康な生活を維持するための目標の一つに「野菜類を1日350g以上食べましょう」を掲げています。令和4年国民健康・栄養調査の結果では埼玉県民の1日の野菜摂取量は平均287gであり、目標量から約70g足りていません。
[第5章]おいしく減塩しよう
令和4年国民健康・栄養調査の結果、埼玉県民の1日の食塩摂取量は平均10.3gで、生活習慣病予防のための目標量とされる男性7.5g、女性6.5gより多めです。まずは1日マイナス2gを目指していきましょう。
◆第1章 バランスよく食べよう
栄養バランスを整えるためには、「主食・主菜・副菜」を組み合わせることが理想的です。一日のうち、主食・主菜・副菜のそろった食事が2回以上の場合、体に必要な栄養を満たしやすくなります。
五大栄養素と呼ばれる「炭水化物・脂質・たんぱく質・ビタミン・ミネラル」を過不足なくとるためには、食べる食品の種類を増やすことも大切です。
主食は活動のエネルギーになります。ごはんやパン、麺などの穀類を主な材料にした料理で、炭水化物の供給源となります。
主菜は筋肉や血液、骨をつくります。魚や肉、卵、大豆を主な材料にした料理で、たんぱく質や脂質の供給源となります。
副菜は体の調子を整えます。野菜やきのこ、海藻などを主な材料にした料理で、食物繊維やビタミン、ミネラルの供給源となります。
さらに、果物や乳製品も意識して食べましょう。不足しやすいビタミンやミネラルを補う重要な役割を果たします。
▽ふじみんランチョンマットでバランスチェック
食事をランチョンマットに当てはめてバランスを確認してみましょう。
自分の食事のお皿をマットの上にのせます。赤・黄・緑3つの色の上に食事があればOKです。(緑が2皿そろい、4つの部分にすべて食事がのれば、さらにバランスが良いです。)
詳しい説明はランチョンマット裏面を見てください。
ふじみんランチョンマットは、市の講座や3歳児健診などで配布しています。市ホームページからダウンロードすることもできます。ぜひご活用ください!
◆第2章 朝ごはんで人生が変わる
忙しい朝の時間には、つい簡単に済ませがちな朝ごはん。実は、全身を目覚めさせ、活動のスイッチを入れる大事な役割を果たしています。朝ごはんを食べて、一日を元気にスタートしましょう。
(1)集中力と体力アップ
睡眠中にもエネルギーが使われ続けるため、朝の脳と体はエネルギー不足の状態です。朝ごはんを食べないと集中力や記憶力が低下するほか、だるさや疲労感が残り、本来の力を発揮することができません。学業や仕事、スポーツなどに集中するためにも、しっかりと朝ごはんを食べましょう。
(2)体内時計が整う
体内時計は24・5時間のサイクルで動いています。これを私たちの生活リズムである1日24時間サイクルに合わせるためには、光と食事の刺激で時計を日々リセットする必要があります。脳にある時計は光の刺激で、内臓にある時計は朝ごはんを食べるとリセットされることが分かっています。起きてから1〜2時間以内に食べることが望ましいです。
(3)便通の改善
休んでいた胃に食べ物が入ってくると、それが刺激となり、腸が活発に動き始めます。腸が動くことで便が送り出され、すっきりと排便することができます。朝は排便のゴールデンタイム。朝ごはんを食べた後は、トイレに座る習慣をつけるのもおすすめです。
(4)睡眠の質を高める
たんぱく質には、睡眠に関わる2種類のホルモン「セロトニン」「メラトニン」の原料となる「トリプトファン」が含まれていますが、トリプトファンは体内では合成できません。食べ物から補給する必要がある「必須アミノ酸」の一種です。朝ごはんでたんぱく質をとることで、夜にはホルモンが作られ、ぐっすり眠ることができると言われています。
(5)気持ちの安定
朝ごはんを食べる習慣のある人は、食べない人に比べてイライラ感やストレスを感じにくく、幸せ度や生活への満足度が高いという報告があります。
▽毎日朝ごはんチャレンジ
毎日の朝ごはん。無理せず食べるためのコツをご紹介します。
[STEP1]まずは「食べる」習慣づくりから
・ごはん、パン、シリアルなどの主食を食べる
・ヨーグルト、チーズ、バナナなど、そのまま食べられるものを常備しておく
・牛乳、豆乳、スープを飲む
[STEP2]慣れてきたら「主食+主菜」の組み合わせを意識!
主食(炭水化物)と主菜(たんぱく質)を組み合わせることで、体内時計を整える効果がさらに高まります。代謝が上がり、体脂肪を燃焼しやすい体に。筋肉量の増加も期待できます。
『主食』ごはん・パン・シリアルなど
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『主菜』肉・魚・卵・大豆製品・牛乳・乳製品など
組み合わせメニュー
おにぎりやサンドイッチの具、汁物の具材にたんぱく質をプラス!
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