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【保健センター通信 一歩(いっぽ)ふみ出す健康づくり】今月の健康 No.505

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埼玉県上尾市

■片頭痛
片頭痛は、血管の拡張による拍動性の痛みが特徴で、わが国にはおよそ1千万人の患者がいるといわれています。原因はストレス、寝不足、寝過ぎ、気候や気圧の変化、空腹、肩こり、飲酒、月経など女性ホルモンの関与などがあります。生活の質を著しく低下させ、仕事の欠勤、学校の不登校、家事や子育てに影響が生じることもあります。
20〜40歳代の女性に多く、一般的には片側性、拍動性とされていますが、両側性や非拍動性のこともあります。頭痛発作時は光過敏、音過敏、悪心(おしん)を伴い、4時間以上の持続が特徴です。経過は、頭痛の前に予兆期(数時間から48時間前/食欲亢進(こうしん)、疲労感、あくびや眠気、集中力低下、頸部緊張、漠然とした頭痛の予感、気分の変調)、前兆期(5分〜1時間前/閃輝(せんき)暗点などの視覚性症状)があり、頭痛の後には、回復期(疲労感、気分的高揚、抑うつ)が伴うことがあります。自分でできる対処法としては、
(1)暗い静かな場所で横になる
(2)疼痛(とうつう)部位を押さえたり冷やしたりする
(3)睡眠をとる
(4)原因を除去する
などが考えられます。
急性期治療は、アセトアミノフェン、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、トリプタン製剤やラスミジタンが使用されます。鎮痛薬に制吐剤を加えて治療をすることもあります。予防治療は、抗てんかん薬(バルプロ酸)、降圧剤(ロメリジン、プロプラノロール)、抗うつ薬(アミトリプチリン)に加え新たな種類の薬が開発されています。治療に関しては、副作用や禁忌などがありますので、主治医の先生とよく相談し、場合によっては専門の頭痛外来に紹介をお願いすることも検討してみてください。

〜上尾市医師会〜榎本クリニック 榎本信行

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