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【保健センター通信 一歩(いっぽ)ふみ出す健康づくり】今月の健康 No.513

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埼玉県上尾市

■月経困難症
月経困難症とは、生理直前〜生理中に始まる下腹痛や腰痛が主症状で、頭痛、嘔気、嘔吐などのさまざまな症状を伴うことがあり、婦人科外来でよく相談を受ける病気の一つです。
月経困難症は、特定の疾患に起因する器質性月経困難症と、特定の疾患がない機能性月経困難症があります。

◇女性のライフステージと生理痛
・10代
まだ子宮の発育が未熟で子宮口が狭く、経血がスムーズに排出されないこと、精神的ストレスや生理に対する不安なども原因になります。
・20〜30代
子宮・卵巣が成熟し、一般的には生理痛は軽くなると考えられていますが、出産、育児、社会復帰によるストレスが生理痛を悪化させることがあります。疾患の合併も徐々に増えてきます。
・40代〜
ホルモンバランスの乱れにより生理周期が不安定になります。疾患の頻度もさらに増えてきます。

◇治療法
治療は主に薬物療法(鎮痛剤/鎮痛補助薬/漢方薬/超低用量ピル/黄体ホルモン/レボノルゲストレル放出子宮内システム)になります。現代の女性は生涯に経験する生理の回数が増え、月経に伴う症状が増えています。月経困難症により学校を早退・休校し、学業や学校生活に影響したり、社会的責任ある立場のため、痛くても休めなかったりするケースもあります。また原因疾患が潜んでいる可能性もあります。
治療法の一つである超低用量ピルでは、ホルモンを調節し子宮内膜を薄くして、プロスタグランジンの分泌量を減らすため、生理痛の緩和、経血量の減少、排卵痛や生理前のさまざまな症状の緩和にも効果が期待できます。生理の回数を減らすことも可能です。ピル以外の治療もありますので、月経に伴う症状で困っている人は、一度産婦人科を受診し、相談してみてください。

葵ウィメンズクリニック 平間正規

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