文字サイズ
自治体の皆さまへ

【特集】受け入れる力 ~多文化共生社会の実現へ~(3)

4/53

埼玉県上尾市

■日本と各外国との違い
◇ミャンマー ナンデイ・リ・ラインさん
ミャンマーから8年前に来日し、以来市内で暮らしているナンデイさん。市内の飲食料品製造会社で働いています。2022年にご主人のアントン・プル・ワントさん(インドネシア)と結婚したばかりです。
上尾で生活してからの感想は「安全で暮らしやすく、近くに医療機関や公園もあり不便がないです」とのことでした。
ミャンマーでは人前で注意してはいけないといった風習があるようですが、「日本に来て8年も経過しましたし、自分が失敗して注意されるのですから、人前であろうと嫌だとは思わないです」と、日本の環境に合わせられたようです。ただ頭を触られることには今も抵抗があると笑顔で話しました。
また生食の習慣がないため、刺身などの生魚は苦手。でもスーパーへ行くとまるで水族館のように多種多様な魚介類が売られていることに驚き、とても豊かだなと思うそうです。
ミャンマーでは日本のように朝昼夜の挨拶をすることはないそうですが、日本での生活や地域に慣れようと、近隣の人とすれ違う時など意識して挨拶しているそうです。たまに返事をもらえないこともあるそうですが「日本の習慣に慣れるよう勇気を出して、これからも挨拶をしていこうと思います」と話していたのが印象的でした。

・日本との違い
「挨拶」…日本では朝「おはよう」、昼「こんにちは」、夜「こんばんは」と時間帯による決まった挨拶がありますが、ミャンマーでは決まった日常の挨拶という概念がありません。そのため職場などでも朝の挨拶という習慣がありません。挨拶に重きを置く日本とは対照的です。
「頭をなでる」…日本では子どもをかわいがる時や褒める時に頭をなでる習慣がありますが、ミャンマーではそういった習慣が一切ありません。ミャンマーでは体の一番高い位置にある頭は精霊が宿る場所とされているため、頭を触るのはタブーとされています。

◇インドネシア インタン・スギ・ヤントさん
インドネシアから来日して8年目のインタンさん。市内の食品工場で働いています。
日本に住むきっかけは、子どもの頃に日本のアニメやJ-POPに興味を持ったことから、いつか日本で生活してみたいと思っていたそうです。
来日当初から今の仕事をしているため、仕事先のある上尾を選んだそうですが、上尾に住んでみて「上尾で良かった、外国人に対して優しい、他ではこんなことない」と、うれしい感想を聞くことができました。
「日本での生活は、来日前に日本語学校へ通って言語・文化について学んだため、困ることは少ないです」と話すインタンさんですが、思い出深いのが6年ほど前の大雪の日。道路の雪かきをする人を見て、日本人は親切だなと思ったそうですが、翌日の固まった雪に雪かきの大切さを身をもって感じたそうです。
インドネシアでは左手は「不浄」との文化があり、来日当初は左手から物を渡されたり、左手で握手を求められたりすることに違和感があったそうです。
「あげおワールドフェア」では司会を務めるインタンさん。上尾で参加した日本語教室の先生から司会の話をいただいたそうです。「一つ一つが大切なつながりで、自身の生活の基盤です」と地域とのつながりを大切にしているインタンさんです。

・日本との違い
「食事マナー」…日本では片手で茶碗を持ち、箸で食事をすることが一般的ですが、インドネシアでは右手の中指と人差し指、親指でスプーンのようにすくって食べます。食事だけでなくインドネシアでは左手は「不浄」とされるため、握手をする、物を渡す、お金を払うときも右手を使います。
「制服と民族衣装」…日本では、就職しても職種によっては制服を着ることがあります。インドネシアでは「ろう」を使って一枚一枚手で染そめられた布(バティック)が民族衣装の生地として使われます。毎週(金)が「バティックデー」とされ、インドネシアの公務員は毎週(金)にバティックなどの民族衣装を着て出勤することが法律で決められているそうです。

問合せ:
広報広聴課【電話】775-4918【FAX】776-8873
市民協働推進課【電話】775-4597【FAX】775-0007

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU