■社会で子どもを育む里親制度
10月は「里親月間」です。
何らかの理由で自分の家庭で暮らせない子どもを社会的に養育し、養育が困難な家庭への支援を行うことを「社会的養護」と言います。
私たちの周りには、さまざまな理由で家族と離れて暮らす子どもが、たくさんいます。
そういった子どもたちを、里親として家庭的な環境の中で養育をすることを「里親制度」と言います。
里親家庭は、施設の集団生活では得られない特定の大人との愛着関係を築きやすく、子どもの健やかな育ちにつながると言われています。
町では、8組の里親が登録しています。(令和6年9月1日現在)
その内、4組のご家庭で子どもが生活をしています。
町を管轄する中央児童相談所は、熱意と愛情を持って子どもたちを養育していただける里親を募集しています。
【日本の社会的養護の現状】
実親のもとで暮らすことができない子ども約42,000人
【日本の委託里親数】
登録里親15,607世帯うち、委託里親4,844世帯(委託児童数:6,080人)
出典:子ども家庭庁「社会的養育の推進に向けて」
■里親のカタチ
▽養育里親
さまざまな理由で、家族と暮らすことができない子どもを、一定期間養育する
※児童福祉法に基づき行政が里親に養育を委託する制度であり、法的な親子関係はありません。
▽養子縁組里親
将来的に、子どもと養子縁組を結ぶことを前提として、養育する
※養子縁組には、「特別養子縁組」と「普通養子縁組」の2種類があります。
▽親族里親
両親が死亡するなどして養育できない子どもを、扶養義務者である祖父母などの親族が養育する
▽専門里親
虐待経験や障がいのある子どもなど、専門的な支援が必要な子どもを養育する
※「3年以上の養育里親の経験」などの条件があります。
■(里親2年目)町内の里親さんにお話を伺いました
――里親になろうと思ったきっかけは
不妊治療をしていたとき、夫から里親制度について話を聞いたのがきっかけです。
最初は、里親という責任重大なこと、私にはできないと考えていたのですが、元々子どもが大好きでしたし、子どもが不幸になるようなニュースを目にしたりして、まずは説明会に参加してみようと思いました。
――説明会などに参加してみて
想像していたより、たくさんの方が参加していましたし、先輩里親さんは子どもに関わる仕事をしている方だけでなく、普通の方も多い印象でした。
子どもたちと触れ合ったり、お話をしたりする中で、私たちにできることがあればと気持ちが変化していきました。
――最近、嬉しかったことは
何を作ってもまずい、苦いとか言ってご飯を食べないのが続いていたのですが、先日、作った料理を初めて「美味しかった」と言って食べてくれたのが、嬉しかったです。
日常生活の中に、そういったことが少しずつ増えるのが、すごく嬉しいです。
――お子さんと関わる中で大切にしていることは
まずは、話を聞いてあげて、否定をしないようにしています。自分の中で、一生懸命考えているのが伝わるので、それを大事にしてあげたいです。
これまでのトラウマとかで不安になったときは、大丈夫だよと、とにかく安心させてあげることを大事にしています。
――里親になることを考えている方へのメッセージ
里親になって、楽しいことも大変なこともありますが、私は楽しいことの方が多いです。里親になることで、一人の子どもが一つの家庭で育つことができるというのは、子どもにとってすごく大きいことだと思うので、里親になることを考えている方は、ぜひ、その一歩を踏み出してみてください。
今回初めて里親制度を知ったという方は、まずは、里親について知ってほしいです。
里親になるには、勉強したり、覚悟が必要だったりしますが、まずは説明会に参加し、制度についてしっかり理解することから始めていただけたらと思います。
問合せ:子育て支援課
【内線】2127
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