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〔特集〕全国初 ヤングケアラー支援条例(1)

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埼玉県入間市

■制定から1年が経ちました
条例制定から1年が経ち、ヤングケアラー・コーディネーターを中心に、さまざまな取り組みを行っています。
全ての子どもが自分らしく健やかに成長できるように、入間市、保護者、学校、地域住民、関係機関が協力しながら、一体的に支援していきます。

■ヤングケアラーって何?
「ヤングケアラー」とは、下の図のような、本来大人が担うような家事や家族の世話、介護、感情面のサポートなどを行っている、18歳未満の子どものことです。
・幼いきょうだいの世話
・家族の身の回りの世話
・家族の話を聞く
・家族の見守り
・調理・洗濯などの家事
・日本語が話せない家族への通訳

■1人あたりのケアの負担
家族のケアを複数の大人で分担しやすかった頃に比べ、近年では各家庭でケアに割ける人手が減っています。それに伴い、一人あたりの負担が大きくなり、子どももケアを担うようになってきています。

■入間市ヤングケアラー実態調査結果(一部抜粋)
▼令和3年7月実施
調査対象 合計10,027人
小学4~6年生、中学生、市内高等学校1・2年生、小学1~3年生の担任および養護教諭

○ヤングケアラーの割合
小学生 5.7%(17.5人に1人)
中学生 4.1%(24.4人に1人)
高校生 4.8%(20.8人に1人)

○ケアの内容で多いもの
1 きょうだいのケア
2 家の中の家事
3 身の回りのケア

○望まれているサポート
・学習のサポート
・相談できる場
・見守ってくれる人
・自分の時間がもてる
・将来についての相談

■ケアとお手伝い何が違うの?
きょうだいの世話や家事などは、「昔はみんなやっていた」「それはお手伝いなのでは?」「子どもの自立のため」と考える方もいるかもしれません。
お手伝いは、保護者の監督のもと、子どもが子どもらしく生活する中で自主的に行うことです。お手伝いとして子どもが行うことは、保護者が代わることも可能です。
一方、ヤングケアラーが担うケアは、自分の意思では決めることができないものです。自分がケアしないと家族の生活が成り立ちません。年齢や成長段階に見合わない、大人が担うような責任や負担が伴います。

■何が問題なの?
家庭内での役割として子どもが家族をケアすることは、家族の絆を深め、思いやりや責任感をはぐくむことにつながるなどの良い側面もあります。
一方で、勉強をする、部活動に励む、友だちと遊ぶ、ゲームをするといった、子どもらしい生活ができないことから学業や進路、友人関係に影響を及ぼす場合があります。また、長期間にわたって肉体的な負担と精神的な負担が重なることで、体調を崩す場合もあります。

■何が必要?
本来守られる立場にある子どもが、過度な負担を担っていないか早期に気づき、子どもの声をしっかり聴くことが大切です。
実態調査結果では、「見守ってくれる人」など必要な時に傍にいる存在が望まれています。日頃から、地域の中で、顔を合わせ、声を掛け合い、お互いを気に掛けることが支援につながります。それぞれの立場で、できることをできる範囲で行い、もしもの時には助け合えるような関係を築いていくことが大切です。

子どもの心に寄り添い、意見を尊重しながら必要な支援につなげます。

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