法律相談などで多い事例とそのアドバイス
■債務整理
▽質問
私は、現在、消費者金融や金融機関のカードローン、クレジットカードの利用などで、多くの借金を抱えてしまっています。よく「債務整理」という言葉をインターネットなどで見るのですが、私は「債務整理」をして借金をなくしたり減らしたりできるのでしょうか。
▽回答
「債務整理」という言葉は特に法律上の定義があるものではなく、借金を免除してもらったり、今後円滑に支払えるように分割払いに応じてもらったりする実際の手続きの総称です。
以下で「債務整理」として総称される具体的な手段を挙げます。
まず、「破産手続」という手段があります。これは、借金をどうしても支払えそうにない場合に、裁判所に対して手続きを行って、返済義務を免除してもらうものです。もっとも、ご自宅や車などの資産をお持ちの場合、それらの資産を手放さなければならないリスクなどを検討する必要があります。
次に「任意整理」という手段があります。これは、裁判所を介さず、相手方と相談者の方(または相談者の方が依頼した弁護士などの代理人)とで直接交渉して、分割払いに応じてもらうものです。もっとも、あくまで交渉ですので、希望通りの条件で応じてもらえるかどうかは相手方次第です。
他にも、「民事再生手続」という手段などもあります。
上記で簡潔に「債務整理」の例を示しましたが、そもそも相談者の方が選択できる(できない)手段はどれであるのか、資産を手放す必要があるのか(ないのか)、実際にどのように対応していくのがベストであるかについては、相談者の方の総合的な事情を踏まえてケースバイケースで判断するほかありません。本格的に検討されたい場合には、弁護士にご相談いただくのが望ましいと考えます。
問合せ:埼玉弁護士会越谷支部 石川智也(弁護士)
【電話】962-1188
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