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自治体の皆さまへ

「ちがい」をやさしく越えて多文化共生のまちへ(1)

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埼玉県加須市

4月1日現在、加須市には3,026人の外国人が暮らしています。市の人口がおよそ11万人であることから、市民の50人に1人以上が外国人ということになります。しかし、身近に外国人がいても「話したことがない」「交流のきっかけがない」という方も多いのではないでしょうか。
言葉や文化の異なる人たちは、加須市で何を感じ、暮らしているのでしょうか。同じ市内に暮らす私たちも、多文化共生について一緒に考えてみませんか。

【外国人市民の今】
昨年4月1日現在の市内外国人の人口は2527人。1年間で、およそ500人が増えていることが分かります。そして、その国籍は、ベトナム、中国、ブラジルをはじめ、50以上の国と地域に多様化しています。在留資格は、限られた期間を市内で働く就労者や、少なくとも5年以上の在留をしている永住者の割合が多くなり、国籍と同様に多様化しています。
外国人市民の増加が、労働人口不足の解消などにつながる反面、言葉や文化のちがいから、お互いに戸惑いや不安を感じることも少なくありません。外国人と接する機会が増える中、多文化共生※の必要性が高まっています。また、教育現場では、外国人の子どもが学校の授業を、その保護者が学校からのお知らせを理解できない場合もあり、多言語での対応や日本語習得支援を充実させることが課題となっています。
※国籍や民族などの異なる人々が、互いに文化的ちがいを認め合い、対等な関係を築こうとしながら、地域社会の構成員として共に生きていくこと(総務省)

【多文化共生のために】
「言葉は通じているはずなのに伝わらない」。外国人と話すときに感じるもやもや。その原因は、発音や文法ではなく、実は文化や風習のちがいかもしれません。
例えば、初めて日本に来た方に「玄関で靴を脱いでください」と言っても、そもそもなぜ脱がなければならないのかが理解できず、行動につながりません。場所に合わせて靴を脱いだり、上履きを履いたりすることが、日本の文化であることを知らないからです。そのような背景の理解を得ずにお願いをしても伝わらず、コミュニケーションが上手くいきません。私たちが当たり前だと思っていても、そうではないことがたくさんあります。
多文化共生の実現のためには、日本の言葉や文化を理解してもらうだけでなく、日本人も日本と異なる文化を理解し、お互いに歩み寄ることが大切です。多文化共生への一歩を踏み出すために、市内に暮らす外国人や彼らを知る人の声を聴いてみませんか。
※写真等は本紙5ページをご覧ください。

【まずは、知ることから】
・市内には、外国人市民に日本語習得の支援を行うボランティア団体があります。
・故郷で待つ家族のため、将来の夢をかなえるため、市内で働く外国からの技能実習生がいます。

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