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自治体の皆さまへ

特集 人と自然とふれあいの中で(2)

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埼玉県加須市

■地域の方と畑作業 自然とふれあう楽しさを心で感じられるように
○種足小学校
校内の畑で野菜を育て、収穫、調理まで行うなど、体験を通して環境の大切さを学習

○生田美沙子さん ひまわり学級 担任
「緑豊かな環境を生かして、こどもが楽しいことをしよう」。本校では20年以上前から、県や市、保護者や地域の方と連携した環境教育に力を入れています。
ひまわり学級の担任になって間もない頃、「先輩から引き継いだ畑や草木を枯らさないようにしなきゃ」「○○しなきゃ」と考え過ぎていた私にとって、環境教育は楽しいものではありませんでした。でも、こどもたちは「やらなきゃいけないことだから」「みんながやっていることだから」という説明では動いてくれません。そんなとき、特別講師に来てくださった方が、動植物と楽しそうにふれあいながらこどもたちを巻き込んでいく様子を見て、私が目指すべきものに気付かされたんです。
自然環境や命の大切さは、人に話を聞いたり、本やテレビなどを通して頭で理解したりすることもできるかもしれません。でも私は、こどもたちが楽しい体験を通して、心で感じられるようになってほしい。そのためにも、まず、自分自身が、自然と楽しくふれあう姿を見せていきたいと考えています。そしてそんな楽しい体験を手伝ってくださる地域の方や保護者の方の理解や協力にいつも感謝の気持ちを忘れず、こどもたちと一緒に恩返しをしていきたいです。
社会に出れば、デジタル機器を使いこなし、早く正確に多くの情報を処理する能力が求められるかもしれません。それも大切ですが、未来を担うこどもたちにこそ、野山や公園に出かけて自然の中で命にふれあったり、植物を種から育てたり、自然と関わる大変さや驚きなど、たくさんのことを感じる時間を大切にしてもらえたら良いなと思っています。そして、自然や人とのつながりを感じられるようになっていってほしいと願っています。

■加須市の取り組み
○オープンガーデンやグリーンカーテンコンテスト
私たちの目を楽しませてくれるだけでなく、暑さ対策やCO2の削減にもつながる自然の緑。今年の5月にはグリーンカーテン用ゴーヤ苗の無料配布も実施

○環境に関する出前講座やイベント
昨年11月には、化学実験・工作体験などを通じて幅広い世代に環境問題を身近に感じてもらうイベント「環境フォーラム」を実施

■グリーンカーテン なじみある緑を通じてご利用者を笑顔に
○特別養護老人ホームみずほの里
加須市グリーンカーテンコンテストで最優秀賞を2年連続受賞。施設には、ラベンダーなどのハーブ園やトウモロコシなどの畑も

○竹下昭さん 統括施設長
みずほの里では、平成29年からグリーンカーテンの手入れを続けています。きっかけは、東日本大震災の後、特に高まっていた節電意識でした。よしずを設置したこともありましたが、強風で倒れてしまうので困っていたときに目を付けたのがグリーンカーテンでした。施設が平屋のため、多くのご利用者が窓辺で緑を楽しめるグリーンカーテンは、うってつけでした。
平成30年には、業者に頼んで施設の東側に幅約60メートルのネットを張り、朝顔より花を長く楽しめる琉球朝顔を育てることにします。しかし、実現はそう簡単ではありませんでした。初めは、花壇の土に原因があったのか、植えた苗が全て枯れてしまったため、性質の違う土を買って土地を耕しました。成長してからも、品種の特徴なのか、横方向へのつるの広がりが弱かったため、手作業でネットに巻き広げていました。また、環境に配慮して除草剤を使わなかったため、草取りも小まめに行っていました。そうした試行錯誤が楽しくもあり、間近で育っていくグリーンカーテンを見て、ご利用者が笑顔になったり、「きれいだね」と言ってくれるときは、やっぱり嬉しいですね。
最近は、琉球朝顔以外にもゴーヤのカーテンや、野菜や果物の栽培も行っています。ご利用者に、一緒に成長を見守って開花を喜ぶだけでなく、収穫して食べる楽しみも味わってもらえるのが嬉しいです。「花が咲いてるから外に見に行こうよ」「次は何を育ててみたい?」など、ご利用者のお散歩や職員との交流のきっかけにもなっています。
これからも、ご利用者になじみのある自然や季節の楽しみをできるだけ感じてもらえるような取り組みを続けていきたいと思っています。

■リサイクルフェア
不要となった家具などを希望者に無償で提供し、再使用(リユース)
※次回は7月11日(木)~13日(土)開催

加須市は、人口10万人以上の自治体において、全国トップ5に入る高いリサイクル率を10年間維持しています。これは、市民の皆さんのごみの分別へのご協力のおかげです。
温暖化という地球規模の問題に対しても、私たち一人ひとりが選択を積み重ねていくことが大切です。そして、それはいわゆる「我慢」の選択ではなく、自然とのふれあいの中で、環境について考えることから始まる選択なのかもしれません。

問合せ:
・環境政策課【電話】内線232
・資源リサイクル課【電話】0480-61-3671)

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