《それ、詐欺です。》実際に親族が特殊詐欺にあった職員の話
これは、実際に私の祖母が被害にあった特殊詐欺のお話です。ある日、医師を名乗る男から「息子さんが血を吐いて救急車で運ばれ、喉の麻酔で声がおかしい」などと電話があり、その後、同居する息子を装う男から「500万円を払わなければならいない。用意できるか」などと複数回電話がありました。祖母は、その電話を信じ、自宅に来た息子の知人を装う男に現金約100万円を手渡してしまいました。
~特殊詐欺被害を防ぐためにできること~
特殊詐欺の被害は、対策を講ずれば未然に防ぐことができます。
今回は、そんな特殊詐欺の手口や被害防止策等について特集します。
■特殊詐欺とは
特殊詐欺とは、犯人が電話などで対面することなく、親族や公共機関の職員などを名乗って相手を信頼させ、現金やキャッシュカードを騙し取る犯罪のことです。
■始まりは1本の電話から
令和5年中の詐欺被害につながるといわれる「予兆電話・メール」の警察への通報件数は北本市で214件。人口1人当たりの件数に換算すると近隣自治体と比べて多く、市民の皆さんが被害に遭う危険が身近にあることが分かります。
特殊詐欺の手口は非常に巧妙ですが、こうした被害のほとんどは1本の電話がきっかけ。電話に出てしまうと、犯人の言葉巧みな話を信じて騙されてしまうことがあります。
特殊詐欺のことを知っていても、電話に出て犯人の話を聞いてしまうと信じて騙されてしまうことは本当にあります。電話機の防犯機能を使用する等の対策をとり、被害を防ぎまょう。
くらし安全課 小川主任(本紙特集面表紙の犯人役を演じました)
■〔それ、詐欺です〕代表的な手口
◇還付金詐欺
「ATMで還付金を受け取れる」
「払い戻しには期限があるから、今すぐ携帯電話を持って近くのATMへ」
役所や税務署等の職員を名乗り、医療費や年金などの還付金があると言ってATMを操作させ、現金を振り込ませる詐欺。
◇オレオレ詐欺
「会社のお金の入ったバッグを失くした」
「訴えると言われてお金が必要。携帯電話を持って、近くのATMへ」
息子や孫になりすました犯人から電話があり、仕事のトラブルなどを口実に、お金を要求する詐欺。
「風邪を引いた」などと最初に連絡し、声が違っても不自然に思われないようにするケースも!
◇キャッシュカード詐欺盗
「銀行口座が不正利用されている」
「キャッシュカードを確認しに行く」
警察官等を名乗って電話をかけ、キャッシュカードの不正利用などの名目で嘘の手続きを説明し、自宅を訪れて印鑑を取りに行かせるなど、目を離した隙にカードをすり替え盗み取る詐欺。
◇預貯金詐欺
「暗証番号を教えて」
「キャッシュカードを交換する必要がある」
キャッシュカードの確認や取替の必要があるなどの口実で自宅を訪れ、カードや通帳を預かると言って騙し取る詐欺。
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