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自治体の皆さまへ

考えませんか?空き家のこと-あなたの家の今と未来-(1)

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埼玉県坂戸市

■増加する空き家
全国の空き家総数:900万戸
空き家率:13.8%
平成30年から約50万戸増加
令和5年住宅土地統計調査

近年、少子高齢化や人口減少を背景に、全国的に空き家が増加し、社会的な問題になっています。市でも、周りに住んでいる方の生活環境に支障をきたす空き家問題が全国の自治体と同様に重要な課題となっています。

■空き家による悪影響
空き家は、放置するとさまざまな問題が発生します。

◆1 衛生面・景観の悪化
庭木や雑草が生い茂る、動物が住みつく、害虫が発生するなど、周りに住んでいる方の迷惑になります。

◆2 防災・防犯面に悪影響
空き家への侵入被害、不審火などの不安感が高まるなど、地域の生活環境に悪影響を及ぼすおそれがあります。

◆3 思わぬ損害への責任
空き家を放置し、他人に被害を与えた場合は、所有者や管理者の責任となり、損害賠償を問われることもあります。

◆4 固定資産税が4倍になる可能性も…
管理不全な状態で放置されている空き家が、「管理不全空家等」に認定されると、固定資産税の住宅用地特例から除外され、固定資産税等が4倍程度になる可能性があります。

■空き家になる前に
これを機に空き家について考えてみませんか。

空き家を所有することになる一番の理由は、親が亡くなったために空き家になった実家を相続することです。

今は関係ないと思っていても、いずれ誰にでも起こり得る問題であり、決して他人事ではありません。これから空き家になるかもしれない「空き家予備軍」である住宅をお持ちの方は、将来どうしていくか、家族・親族で話し合っておくようにしましょう。

■INTERVIEW 専門家に聞く、空き家問題
◆中田玲子さん
行政書士
坂戸市空き家等対策協議会委員

Q:住まいの終活の必要性を教えて下さい
放置された空き家は、近隣の方々の迷惑になります。身寄りのない方が増え、遺産を引き継ぐ相手がいないケースも増えています。ご意向がはっきり言えるうちに対応しておくことが必要です。まずは、家族での話し合いや、書類・布団の処分など、家にあるものを減らすことから始めると良いと思います。また、エンディングノートは法的な根拠があるものではありませんが、自分の気持ちをまとめ、確認する面でもとてもよいアイテムです。

Q:不動産登記の義務化について
令和6年4月から義務化されました。それ以前に相続した不動産も登記する必要があります。個別の相談は、法務局や司法書士にされると良いと思います。

Q:空き家にさせないために大切なことは
相続を「争続」にしないことが大切です。親族同士で争う相続問題になると、家を管理する人が確定せず放置され、管理不全な空き家になります。生前の意向を確実に達成するためには、正しく遺言書を作成しておくことが必要です。

◆島村誠さん
宅地建物取引士
坂戸市空き家等対策協議会委員

Q:売却したい場合の判断時期は
建物は使わなくなった時点から空気の流れが悪くなり、畳や壁のカビ、フローリングの痛みなどが表れやすく、老朽化が加速します。相続人の間で売却の意向が一致しているなら、時期は早ければ早いほどいいです。

Q:売却せず管理する場合のポイントは
定期的に窓を開けることと、水を流すことが大切です。草木や郵便物の管理もこまめに行いましょう。

Q:不動産会社に相談に行くタイミングは
まずはご相談ください。売却したいけど、何をするべきか分からなくなってしまったという方も多いと思います。相談内容に応じて、片付け業者や司法書士等の専門家を紹介し、売却に向けてどのような手続きが必要なのかを整理するお手伝いもできます。最近は、若い人をはじめ中古物件を求めている人は多くなってきていますから、ぜひ早い段階で空き家を不動産として活用することを考えていただきたいです。

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