■命を守るための行動を
近代の日本における災害対策の出発点となった関東大震災(大正12年)から100年が経ち、発生日である9月1日は「防災の日」と定められています。関東大震災では、県内で震度6を観測したほか、人口が集中する首都圏では家屋の倒壊や地震火災、山間部における崖崩れなどの土砂災害、沿岸部での津波被害といった、多岐にわたる被害をもたらしました。また、今日においても地震だけではなく、台風や大雨などのさまざまな気象現象が、時に甚大な被害をもたらしています。
いつ起こるか分からない災害から命を守るため、自治体の支援(公助)だけではなく、自助・共助がより一層重要となっています。一人ひとりが防災の意識を高く持ち、災害時の行動計画であるマイ・タイムラインの作成や防災備品を用意するなど、いざという時のための行動を心がけましょう。
■“いつも”の食品で“もしも”に備えよう!
◆なぜ食品の備蓄が必要なのか
災害が発生すると、電気・ガス・水道などのライフラインが使えなくなったり、水没やがれきなどで道路が通行できなくなり、物流がストップする恐れがあります。過去の事例では、災害発生からライフラインの復旧までに1週間以上かかるケースがほとんどです。また、支援物資がなかなか届かない、身近なスーパーやコンビニエンスストアで食品が手に入らないといった状況も想定されます。
こうしたことから、いつ起こるか分からない災害に備え、日ごろから食品を家庭で備蓄しておくことが重要です。
point!
家庭にある食品をチェックして、人数や好み、栄養バランスを考慮した備蓄品や備蓄量を検討しましょう。
◆大人2人・1週間分の備蓄例
○必需品
ライフラインの停止に備え、水とカセットコンロなどの熱源は必需品です。
・水 2L×6本×4箱(1人1日3L程度)
・カセットコンロ
・ガスボンベ 12本(1人1日1本弱程度)
○主食
ごはん・パン・麺などの炭水化物はエネルギー源になります。
・米 2kg×2袋
・パックごはん 6個
・カップ麺類 6個
・乾麺(そうめん300g×2袋、パスタ600g×2袋)
○主菜
手軽にタンパク質がとれ、長期保存ができる缶詰を備えておきましょう。
・肉・野菜・豆などの缶詰 18缶
・牛丼やカレーの素などのレトルト食品 18袋
・パスタソースなどのレトルト食品 6袋
○副菜と果物
ビタミン、ミネラル、食物繊維などをとるため日持ちする野菜などを常備しましょう。
・梅干しや漬物、日持ちする野菜類
・果物の缶詰
・ドライフルーツ ほか
○そのほか
あめやビスケットなどの菓子、塩や砂糖などの調味料、インスタントみそ汁や即席スープ
出典:いつもの食品で、もしもの備えに!食品備蓄のコツとは?(政府広報オンライン)
◆備蓄品の管理に役に立つ《ローリングストック》とは?
ローリングストックとは、日ごろから食べ慣れている食料品や使い慣れている日用品を少し多めに買っておき、日常生活の中で消費した分を買い足していくことで、常に一定量の食料品や日用品を家に備蓄しておく方法です。
いざという時に食べ慣れた食料品が食べられるよう、ローリングストックに取り組んでみませんか。
point!
・日常的に食べたり使い慣れているものを選ぶ
・日常的に古いものから消費する
・消費したら買い足すことを忘れないようにする
・レトルト食品やカップラーメン、缶詰類、ゼリー、シリアルなどの保存期間が長い食品を選ぶ
■子ども大学☆ふじみで防災に関する講義が行われました
講義では、避難時の防災セットを考えたり、パッククッキングでお米を炊くなど、防災備品を見て、触れて災害に備えることの大切さを学びました。
○講義の感想やおうちでの備えを聞いてみました
・避難した時のためにテントがあるといいなと思いました!
・家では防災セットを月に一度確認しています。
・今回の授業で学んだ自分の防災セットを作りたいです!
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