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自治体の皆さまへ

心の健康状態をチェック 心身の健康を守るためのガイド(2)

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埼玉県川越市

■「代表的な精神疾患」について知っておこう
精神疾患は決して珍しい病気ではありません。その多くは早期発見と早期治療が有効です。

◇うつ病
脳内の神経伝達物質で、精神を安定させたりやる気を起こさせたりするセロトニンやノルアドレナリンが減ってしまい、無気力で憂鬱な状態になってしまうという症状です。
日本人の約15人に1人が一生のうちにかかるという非常にありふれた病気です。眠れない、食欲がない、何をしても楽しめないといったことが続いている場合、早めに適切な治療を受けることが必要です。

◇双極性障害(躁うつ病)
症状はうつ状態と躁状態をある期間ごとに繰り返すものです。躁状態が進むと、気が不必要に大きくなったり、注意力が極端に散漫になったり、怒りっぽくなり攻撃性が高まるなど社会生活に支障をきたすことがあります。
本人の自覚が乏しく治療につながるまでに時間がかかるとされています。治療では薬物療法が確立されており、服薬している限り症状は軽く抑えられ再発を防止できると考えられています。

◇適応障害
症状は憂鬱な気分、不安感、頭痛、不眠など様々ですが、仕事・学業を続けることや対人関係、社会生活を続けることが困難になってしまいます。ストレスの原因が明確であり、原因に対して過剰な反応が起こっている状態です。
治療には原因となっているストレスを軽減し心理的に回復させることが必要です。場合によっては薬物療法が必要なこともあります。

◇統合失調症
症状は主に「陽性症状」と「陰性症状」に分けられます。陽性症状には、幻覚、妄想、会話や行動にまとまりがなくなるといった症状があります。また陰性症状には、周囲に無関心になり、意欲や集中力が落ちるといった症状があります。本人の自覚が乏しく治療につながるまでに時間がかかることが多いです。
100人に1人くらいがかかるとされており、思春期から青年期に発症するケースが多く見られます。治療には主に抗精神病薬による薬物療法が行われます。

■「ゲートキーパー」を目指そう
皆さんは、「ゲートキーパー」という言葉をご存じですか?ゲートキーパーとは、身近の悩んでいる人に気づき、声をかけてあげられる人のことです。自殺予防の分野において「命の門番」とも位置付けられる存在ですが、特別な資格は必要なく、誰もがゲートキーパーになることができます。ここでは、ゲートキーパーの役割についてご紹介します。

(1)変化に気付く
家族や仲間の変化に気づいて声をかける

(2)じっくりと耳を傾ける
本人の気持ちを尊重し耳を傾ける

(3)支援先につなげる
早めに専門家に相談するよう促す

(4)温かく見守る
温かく寄り添いながらじっくりと見守る

役割の一つができるだけでも、悩んでいる方にとっては大きな支えとなります。人は誰しもが落ち込むことがあります。勇気を出して優しく声をかけてみる行動が、ゲートキーパーの第一歩になります。本市でも定期的にゲートキーパー養成研修を開催しています。

問合せ:保健予防課
【電話】227-5102
【FAX】227-5108

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