■子どもが安心できる場
新しい季節がやってまいりました。桜の花が咲き、心地よい風が吹き、自然も新たな一歩を踏み出す時期です。新年度が始まり、子どもたちは、新たな学年や環境で過ごすことに期待や不安を感じながら、挑戦し、変わろうとする姿勢を見せることもあるのではないでしょうか。
一方、その気持ちを行動に移すことに今一歩踏み出せないこともあるでしょう。そんな時、周りの大人は、子どもたちが安心できる環境を子どもと共に作っていくことが大切です。例えば次のようなサポートが考えられます。
▽子どもに自己決定の場を与える
学校や家庭での行動において、子どもに自己決定の機会を与えることが重要です。子どもの予想外の申し出にも柔軟に対応し、時に選択肢を与えることで、子どもは安心し、大人と子ども双方が納得する決定が生まれます。
▽結果でなく、過程を褒める
成績や結果だけでなく、子どもの努力や工夫した過程も評価しましょう。テストの点が良くなかったとしても、「こんなところを工夫していたね」というように具体的な過程に焦点を当てて褒めることで、子どもは努力を重視し、自信を付けることができます。
これらの繰り返しによって、子どもは自分の置かれている状況に安心できます。そして挑戦し、変わろうとする姿勢を実際に行動に移し、子ども自身が達成感を味わったり、成功体験を積み重ねたりしていきます。これが自立への一歩につながります。新たな希望に満ちた子どもたちを、家庭や学校・地域で温かく支え、のびのびと成長させていくことが望まれます。「自分は受け入れてもらっている」という安心感を持たせながら、子どもたちの個性を尊重し、成長を支えていきましょう。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>