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市民病院・ワンポイントクリニック

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埼玉県東松山市

■心電図で何が分かる?
臨床検査技師 山田麻育子(やまだまいこ)
心電図の検査を受けたことはありますか。ベッドに寝て、両手、両足、胸に10か所電極を付けて検査をします。体への刺激や負担はなく3~5分程度の短時間で行うことができます。
心臓は血液を全身に送るポンプの役割を果たしています。一定のリズムで自ら電気信号を発し、1分間に60~80回心臓の筋肉を収縮させます。この電気信号を波形として表したものが心電図です。疾患によって特徴のある波形が現れ、その時の心臓の状態を推察することができます。特に不整脈や虚血性心疾患(心筋梗塞や狭心症)の診断に優れています。
不整脈の中で最も多いのが、時折通常のタイミングより早く脈を打つ期外収縮です。心臓の病気がない場合は治療をせずに経過をみることが多いです。比較的高齢の方に多い不整脈に、脈がバラバラになってしまう心房細動があります。心房細動が起こると、血液の流れが滞り血栓(血の塊)ができやすくなり、脳梗塞の原因となることがありますので早めの治療が大切です。これらの不整脈はカフェインやアルコールのとりすぎ、疲労やストレスなどが原因になることがあります。
心筋梗塞は心臓の筋肉に栄養を送っている冠動脈(かんどうみゃく)が、プラーク(コレステロール等脂肪の塊)や血栓で詰まった状態のことを指します。冠動脈が詰まると筋肉に酸素や栄養が届かず、心臓の動きが悪くなります。一般的な症状として激しい胸の痛みや胸の圧迫感、呼吸困難、冷汗などがありますが、無症状で突然発症する場合もあります。心筋梗塞の危険因子として特に高血圧、高脂質症、糖尿病、喫煙があげられます。心当たりのある方は生活習慣を見直してみてはいかがでしょうか。
そのほかに心肥大(高血圧等で心臓に負担がかかり壁が厚くなること)やポンプ機能に必要な電解質(カルシウムやカリウム)の異常など、様々なことが分かりますので定期的に心電図の検査を受けることをお勧めします。

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