近年、異常気象や気候変動等によって自然災害のリスクが高まっています。本市は令和元年東日本台風の記録的な豪雨により、河川の堤防が決壊するなどし、甚大な被害を受けました。
そして、本年1月、北陸地方に甚大な被害をもたらした令和6年能登半島地震は、改めて自然災害の恐ろしさと災害への対策の重要性を実感するものとなりました。
災害はいつ、どんなときにでも起こり得るものであるという認識を持ち、いざというときに自分や大切な家族の「命」を守るための備えについて考えてみませんか?
【東松山市危機管理監に聞く】
◆東松山市危機管理防災課 小林明雄(こばやしあきお)危機管理監
令和4年に着任。危機管理監は、災害時の危機管理について、その知識や経験を持って、災害対策本部長である市長を補佐します。また、市の危機管理体制強化のための提案のほか、出前講座や防災研修の講師などを務めます。
Q 日頃から防災のためにできることは何ですか?
A 実は日頃から何ができるのかは皆さんよくご存じなのではないでしょうか。要は実際に行動「するか」「しないか」だと思います。防災に係る講演や訓練に講師として参加させていただいていますが、受講後に実際に行動される方はほんの一握りです。災害対策基本法に自助として取り組むべきこととして備蓄や訓練参加が明記されていますが、まずは近い将来必ず起こるとされている震災をはじめ、命に関わる災害はいつでも起こり得るという危機感を継続し持ち続けることです。
Q 災害対応で一番大切なことは何ですか?
A 最優先されるべきはご自身、家族の安全(自助)です。それができて初めて隣人(共助)へとつながります。地震発生の際の行動について伺うと、多くの方々は「○○○する」「□□□する」と教科書のような答えが返ってきますが「けがをしない、命を守るために◎◎◎する」と答える方は僅かです。埼玉県では“イツモ防災”という形で日頃できる命を守るための対策を分かりやすくお伝えしており、市でも“イツモ防災”の普及啓発に取り組んでいます。
Q 災害から「命」を守るために市民へ伝えたいことは何ですか?
A 行政から発信される様々な情報(避難情報等)に耳を傾けていただくことです。災害で被災された方の多くは「今までこんなことはなかった」と口をそろえてお話になりますが、気候・気象は大きく変動し、地震についても既に頻発周期に入っています。危機管理防災課では、多種多様なデータを基に可能な限りの早期避難ができるよう、今後も情報発信してまいります。ご理解をいただくとともに「命」を守るための行動を実行に移していただきたいと思います。
【どう動く?自分ごとで考える】
地震はいつ来るかわかりません。建物の耐震化や家具を固定して備えましょう。
◆グラッっと来たら、まず身を守る
緊急地震速報を見聞きしたときや、地震の揺れを感じたときは、すぐに身を守りましょう。
○屋内にいるとき
机やテーブルの下に入るなどして頭を守り、揺れがおさまるのを待ちましょう。
・耐震性の低い建物にいる場合は、ドアなどを開けて避難路を確保し、外に出ましょう。
・揺れがおさまってから、落ち着いて火元を確認しましょう。
○屋外にいるとき
建物、木、電柱から離れ、カバンなどで頭を守り、小さくなって揺れがおさまるのを待ちましょう。
◆緊急地震速報は唯一の事前情報
緊急地震速報を見聞きしてから、強い揺れが来るまでの時間は、ごく僅かです。この短い間に落ちてくるものや倒れてくるものを避け、慌てずに身の安全を確保しましょう。
速報が間に合わない場合もありますので、地震の揺れを感じたときは身を守る行動をとりましょう。
【快適で住みよい住宅耐震診断・改修補助金交付制度】
地震による既存木造住宅の倒壊等による生命・身体・財産の被害を最小にするため、既存木造住宅の耐震診断と耐震改修に必要な費用の一部を補助します。
補助金交付基準
申込み:
交付申請書に必要書類を添付し、住宅建築課に提出してください。補助金の交付が決定した後に、耐震診断・耐震改修に着手することが補助要件となります(既に着手しているものは対象外です)。
なお、申請手続きを第三者に委任することもできます。
※予算の範囲内で補助をしますので、年度の途中でも受付を終了する場合があります。
問合せ:住宅建築課
【電話】21-1464【FAX】24-8857
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