空気が乾燥し風が強く吹くこれからの季節、気温も下がるため、暖房器具の使用や料理で火を使うことが増えるなど、日常生活で火災発生のリスクが高まります。
全国で放火を含めた火災は年間約3万6000件。火災の死者数では約7割のかたが住宅火災によって命を落としています。
住宅火災は財産を奪うだけではなく、自分の命やたいせつな人の命を失う原因にもなりえます。もしも自分が当事者になってしまったら…。火災を自分たちの身近に潜むものとして捉え、ふだんの行動やいざという時の対応策を見直してみませんか。
問合せ:消防課予防係【電話】048-768-1109
■身につけよう!防火の習慣
出火の原因は「自分はだいじょうぶ」という油断にあります。日頃から防火を意識し、自分の行動を振り返ってみましょう。
○コンロ
・火のそばを離れない。
・周りに燃えやすい物を置かない。
○タコ足配線
・許容電流を超えるタコ足配線はしない。
○トラッキング現象
・コンセントの上にほこりをためない。
○たばこ
・寝たばこはしない。
・吸い殻は火を消して灰皿へ。
○ストーブ
・就寝前に消す。
・周りに物を置かない。
○リチウムイオン電池(モバイルバッテリー・スマートフォンなど)
・高温な場所に放置したり、充電を長時間し続けない。
・落下などの強い衝撃を与えない。
○放火 出火原因 第1位
・段ボールや古紙など、燃えやすい物を屋外に置かない。
・ごみは決められた日の朝に出す。
■コラム 火災予防に役立つもの
○住宅用火災警報器
火災は、目で見たり臭いを感じたり音を聞いたりなど、五感によって発生に気づくことが多いです。しかし、寝ているときや物事に集中しているときは火災に気づくことが遅れてしまうかもしれません。住宅用火災警報器は煙や熱を感知して、火災の発生を知らせます。
住宅用火災警報器を設置している場合はしていない場合と比べて死者数が半減しています。
○火が燃え広がりにくい「防炎品」
住宅火災では、カーテンや衣類などの布製品に火種が移ることで燃え広がっていきます。火災の発生や拡大を未然に防ぐ方法の1つに、布製品などに着火しにくく、着火しても燃え上がらない加工を施した防炎品の使用があります。防炎品を選ぶ際は、防炎ラベルや防炎製品ラベルがついているか確認しましょう。
■もしも火災が起きてしまったら
日頃から防火を意識していても、実際火災を目の前にすると、パニックを起こしてしまうかもしれません。身を守るためのポイントを押さえ、落ち着いて行動できるようにしておきましょう。
◆身を守るためのポイント
□火災を発見!
1.判断自分で消火できるか?
□消火できる
・火元が確認できる(視界が利く)。
・炎が自分の背丈や天井よりも小さい。
ポイント
・まずは落ち着いて周囲の安全と避難経路の確認をしましょう。
・確認ができたら、周りに火災を知らせながら消火器で消火します。
□×消火できない
一つでもあてはまったら避難!
・火元が確認できない(煙の充満等で視界が利かない)。
・炎が自分の背丈よりも大きかったり、天井に届いている。
ポイント
・周りに火災を知らせながら避難しましょう。
■コラム 初期消火に「住宅用消火器」
一般住宅で使用しやすいように開発されており、ホースが無いものや軽量で扱いやすく、火元が狙いやすいものがあります。
いざというときのために、家庭に消火器を備えたり、近くにある消火器の場所を確認しておくことや消火器の使い方を知っておくことがたいせつです。
ポイント
・誰もが見やすく、使いやすい場所に置きましょう。
・湿気の多い場所や日の当たるところは避けて、転倒しないように置きましょう。
2.避難人命最優先
ポイント
・持ち物などにこだわらず、身の安全を確保してください。
・一度逃げたら戻ってはいけません。
・逃げ遅れた人がいる可能性があれば、消防隊に伝えてください。
・消火の途中で消火剤がなくなったり、炎が天井まで届いてしまったら速やかに避難します。
■コラム 避難のときは煙に注意
煙には一酸化炭素が含まれており、吸いすぎると中毒で身動きが取れなくなります。煙は空気より軽く高い所からたまっていくので、姿勢を低くして逃げましょう。
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