~認知症を理解し、早期発見・早期治療を~
毎年9月は「アルツハイマー月間」、また毎年9月21日は「世界アルツハイマーデー」です。高齢化が進む日本では、高齢者の増加とともに増えているのが認知症です。今回のテーマは、認知症と診断されても、その人がその人らしく過ごすために、認知症に対して私たちが、どう向き合っていくべきかを考えていきます。
■認知症は、誰もがなりうる病気
人生100年時代と言われますが、鳩山町の高齢化率は約50%となっています。高齢者の増加とともに、増えているのが「認知症」です。認知症とは、さまざまな原因で記憶や思考などの認知機能が低下し、日常生活や社会生活に支障をきたす病気です。認知症は「自分には関係ない」と思っていませんか。認知症は誰もがなりうる脳の病気です。ご家族、ご自身を含め、認知症と判断される可能性は誰にでもあり、決して他人事ではありません。
他の病気と同じように、早期に発見し、早めの適切な対応が大切です。ご自身や周りの方の「気づき」が、早めの対応につながります。そして、早期に専門機関等に相談することで、重症化する前に適切な医療や介護につながるとともに、今後の生活に向けたさまざまな準備をしていくことができます。
認知症と診断されたとしても、症状の進み方は個人によって異なり、その日から何も分からなくなる・できなくなるわけではありません。認知症になってもできることはたくさんあり、その人らしさや感情もあります。その人が困っていることを知ったうえで、その人のペースや気持ちに寄り添った声かけや接し方が大切です。
認知症への関心と理解を深めることは、認知症の方も含め、一人ひとりが支え合いながら、住み慣れた地域で自分らしく生活をしていくための地域づくりにもつながります。
■認知症を理解する
▽地域包括ケア漫画「みんないつかは年をとる」
埼玉県では、「地域包括ケアシステム」や「認知症」などについての理解を深める地域包括ケア漫画「みんないつかは年をとる」を作成しました。
高齢になっても住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けられるよう、認知症のある人への誤解や接し方、家族や地域の見守りについて、1巻から11巻の漫画で楽しく理解することができます。
▽鳩山町認知症ケアパス
認知症を発症したときから、日常生活を行ううえでさまざまな支障がおこります。認知症の進行状況を把握(少しずつ情報を先取り)し、起こりうる状況に振り回されず、状態に見合った医療・介護のサービスを受けられるように準備しておくためのツールです。
認知症についての見通しが必要になったとき、情報収集のための参考冊子を作成し配布しています。ご希望者は、町地域包括支援センターまでお越しください。
※ホームページからダウンロードすることも可能です。
▽オレンジガーデニングプロジェクト
「認知症になっても希望をもって自分らしく暮らし続けられる社会」に向けた活動の一環として、新潟県長岡市で始まった「オレンジガーデニングプロジェクト」の動きが広がっています。
9月の世界アルツハイマー月間に、地域で認知症啓発のシンボルカラーであるオレンジ色の花を咲かせる活動です。この活動は、みなさんが認知症について考えたり、周囲の方と話をするきっかけを作ったり、認知症の人と一緒に花を育てることで、認知症になっても暮らしやすい町をみんなで作っていくことを目的にしています。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>