■花粉症と薬
春のスギやヒノキ、秋のブタクサなどの花粉が体内に入ることによって起こる季節性のアレルギー疾患を花粉症と呼びます。症状は、くしゃみや鼻水、アレルギー性結膜炎としての目のかゆみや充血などです。
内服薬は抗ヒスタミン薬が使われ、この薬には第1世代と第2世代があります。
第1世代は、くしゃみ、鼻水に対する効果は高いですが、副作用として眠気・口の渇き・倦怠感などがあり、車の運転や危険な作業をする人には注意が必要です。
第2世代は、副作用が少なく持続時間が長いので現在の主流となっており、1日1・2回で効果が得られます。
また、鼻づまりがひどいときには抗ロイコトリエン薬を併用します。その他には症状の緩和を期待する漢方薬を使用することもあります。
さらに、最近では減感作療法のひとつとして舌下免疫療法があります。これはアレルゲン物質を少しずつ体内に取り入れ、徐々にアレルゲンに慣らしていき抗体を作る治療法です。治療には医師の監督のもと副作用が出ないか注意しながら行い、3年程度継続する必要があります。
外用薬は部位によって異なり、鼻症状はステロイド点鼻薬、目の症状は抗ヒスタミン又はステロイド点眼薬を使用します。
花粉症は長く付き合う病気なので、マスクや眼鏡などで花粉になるべく接しないなどの基本的な対策をしながら、自分にあった予防方法を見つけて上手に付き合っていきましょう。
(鴻巣薬剤師会)
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