7月から10月は、台風の接近や集中豪雨など水害のリスクが高い時期です。
また、令和6年能登半島地震では、家屋の倒壊、大規模な火災の発生、道路の寸断、長期間にわたる断水など甚大な被害が発生しました。災害はいつ発生するか分かりません。普段からの備えが大切です。
家庭の備えで忘れがちなのが、災害時のトイレ対策。水害等で浸水が発生すると、下水道や浄化槽、排水管が満水になり、トイレを流すことができないおそれがあります。
令和6年能登半島地震でも、断水などにより、長期間トイレが使用できない状況が発生しています。
◎食料・水だけではなくトイレの準備も大切です
■避難所のトイレ対策
鴻巣市では、災害時に通常のトイレが使えない場合に備えて、公共下水道処理区域の指定避難所(市内小学校)を中心に、マンホールトイレを整備しています。
また、組立て式の貯留型の仮設トイレや、自動ラッピング式トイレの備蓄もしています。
■家庭でも携帯トイレを備蓄しましょう
さまざまなタイプの簡易トイレが販売されていますが、「携帯トイレ」は、災害時に水が出ない、水が流せない場合でも、トイレ空間が安全で、便器が利用できる状態であれば、トイレに取り付けて使用することができます。また、「携帯トイレ」は、他の簡易トイレに比べ、比較的安価(1回あたり数十円から数百円程度)で購入することができ、災害時に限らず、車のドライブ中に渋滞に巻き込まれた時など、日常でも活用できます。
トイレの備蓄に加えて、良好な衛生環境を保つためにもトイレットペーパーやウェットティッシュ、消毒液といった備品も準備しておきましょう。
災害時にトイレを我慢すると、健康に支障をきたすおそれがあります。食料・水といった「体に入れる備え」だけではなく、「体から出す備え」についても考えておくことが大切です。
▽備えておくべきトイレの必要数(4人家族の場合)
1人1日5回(大便1回、小便4回)×4人×1週間=140回分
◆携帯トイレの使い方
1.便器にポリ袋をかぶせる※トイレの床や手が汚れにくくなる
2.その上に携帯トイレ(黒い袋)を設置し、便座を下ろす
3.用を足した後、携帯トイレのみ取り出し、空気を抜いて口をしばる
4.密閉できる容器で保管
○使用後はごみの収集まで、ほかの可燃ごみとは分けて、においが漏れないようなるべく密閉できる容器で保管します
■令和6年能登半島地震派遣職員に聞く
危機管理課 清水主任
3月4日から11日までの間、石川県七尾市の避難所で応援職員として活動しました。
活動中、避難者の方から「飲食については、市の備蓄品や支援物資、避難者同士で食材を持ち寄り、炊き出しを行うなど、なんとかなった。しかし、トイレは上下水道が被災し、排水できず、不衛生な状態が続き、大変苦労した。土を掘ってそこに用を足した避難先もある。」といった話を伺いました。
市でも災害用トイレの備蓄を進めておりますが、各家庭でも携帯トイレ等を準備していただき、いざという時に備えていただければと思います。
問合せ:危機管理課
【電話】(内線2213)
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