■骨粗しょう症予防のための食事~検査を受けて早めに対処を~【健康応援団No.224】
骨粗しょう症は介護が必要になる主な原因のひとつで、骨量が減って骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気です。特に女性は閉経前後から骨量が減りやすくなり、70歳代では3人に1人が骨粗しょう症になるといわれています。骨粗しょう症の一番の予防は成長期に骨量を増やしておくことですが、成人してからはできるだけ骨量の低下を防ぐことです。
骨は日々作り変えられています。丈夫に維持するためには、カルシウムやたんぱく質、ビタミンを多く含む牛乳や魚、精製度の低い穀類や果物、緑の濃い野菜などを使った料理や、女性ホルモンと似た働きをする大豆イソフラボンを含む大豆製品を意識してとることが大事です。また、カルシウムの吸収を阻害してしまうリンを多く含む、食品添加物が入った加工品のとりすぎに注意してください。
食事のほかには運動とともに早めに検査を受けることが重要です。代表的な検査はX線で骨密度を測定するDEXA(デキサ)や手のX線検査、足のかかとで測定する超音波測定があります。整形外科や人間ドックなどで調べることができます。骨粗しょう症は、加齢とともに忍び寄ってきます。早くから自分の骨の状態を知り、食事や運動で対処し、必要であれば受診して骨のアンチエイジングを心がけましょう。
女子栄養大学栄養クリニック 管理栄養士 冨士原伴子(ふじわらともこ)
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