私たちの生活は、さまざまな生き物によって支えられています。しかし、人間による開発や乱獲などの影響でそのバランスが崩れつつあります。今世界でも大きな注目を集めている「生物多様性」について考えてみましょう。
「生物多様性」とは、さまざまな個性を持った生き物たちが互いに支え合い、バランスを保っている状態のことを言います。食べ物やエネルギー、さまざまな製品の原料など、生活に欠かせないもののすべてが、生物多様性がもたらす自然の恵みです。私たちの生活は、この生物多様性によって支えられているのです。
しかし、「開発」や「乱獲」、「里地里山などの手入れ不足」、「外来種などの持ち込み」、「気候変動などの地球環境の変化」などにより、この生物多様性が脅かされています。生物多様性を守るための国内外の主な動きを紹介します。
生物多様性のイメージ
■生物多様性を守るための世界や国の主な動き
◇国際的な動き
世界の人々が生物多様性について意見を交わし、行動のための目標を決める会議「COP15」で、2030年までに、弱ってきている自然の力を回復の方向に導く「ネイチャーポジティブ」のスローガンを掲げました。同時に、世界の陸と海の30%以上を自然保護区にする「30by30(サーティ・バイ・サーティ)」という目標も決めました。
◇国内の動き
2022年から、ネイチャーポジティブや30by30の達成に向けて、民間などの取り組みによって生物多様性の保全が図られている区域を「自然共生サイト」として国が認定する制度が始まりました。市内では、NPO法人水辺に遊ぶ会が「中津干潟」などを「自然共生サイト」に登録するための活動を行っています。
生物多様性が与えてくれている、豊かな自然環境を守るために私たちができることを考えてみよう!
■豊かな環境を守るために私たちができること
私たち一人ひとりの行動で現在の豊かな環境を守ることができます。生物多様性がもたらす「自然の恵み」をこの先ずっと受けられるようにするために、どんな行動ができるのか考えてみましょう。
◆豊かな環境を守るためにできる、5つの行動
・たべよう…地元でとれたものを食べ、旬のものを味わおう
・ふれよう…自然の中に出かけ、自然や生き物にふれよう
・つたえよう…自然のすばらしさや季節の移り変わりを感じて、家族や友達に伝えよう
・まもろう…自然や生き物の観察会、保護活動などに参加しよう
・えらぼう…エコラベルなどが付いた、環境にやさしい商品を選ぼう
◆環境保全活動に参加しよう!
▽干潟観察会
NPO法人水辺に遊ぶ会では、春と秋に中津干潟の観察会を行っています。観察会では干潟を歩いて、カニや魚、貝などの生き物に触れることができます。
そのほかにも水辺に遊ぶ会は、ベッコウトンボや渡り鳥などの自然観察会やビーチクリーンなど、中津干潟と水辺をフィールドに1年を通してさまざまなアクティビティを実施しています。
市ホームページでは、市内で活動する環境保全活動団体を紹介しています。自然とふれあう体験や清掃活動など、誰でも参加できるイベントも行われていますので、環境保全活動に参加してみたい人、環境保全活動について知りたい人は、ぜひご活用ください。
■きれまち隊を募集しています!
「きれまち隊」として地域のごみ拾い活動をしていただけるグループを募集しています。きれまち隊のみなさんには専用ごみ袋の配布や、年間の活動に対して表彰などを行っています。4月現在、118団体がきれまち隊として活動しています。グループ活動の一環で気軽にごみ拾いをしてみませんか?
問合せ:環境政策課
【電話】62-9071
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