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《特集》はさま きちょくれ祭り(2)

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大分県由布市

◆由布市はさま文化協会
1970(昭和45)年、挾間町文化協会として発会した由布市はさま文化協会。会員同士の親睦を図るだけでなく、芸能・文化の向上をめざして日々活動しています。日本舞踊や詩吟、カラオケなどさまざまな活動が行われており、現在は17団体200人以上の方たちが所属しています。日ごろから協会全体としての団結力を大切にしており、団体・会員同士が協力し合うことを心がけています。藤尾明弘文化協会長は「私たちが活動を続けられるのは会の道を開いてくれた先輩たちのおかげだと思っている。その先輩たちに感謝の気持ちを示すためにも、文化協会全体で一緒になって発展していけるよう、積極的にコミュニケーションをとっていってほしい」と話しました。
主な活動としては、由布市芸能祭(9月)、はさまきちょくれ祭り(11月)、はさま未来館まつり(3月)の年3回の大きなイベントへの出演。その他にも、挾間地域を中心に各地の祭りなどへも積極的に参加したり、コロナ禍以前は施設などへの慰問活動も行ったりするなど、挾間地域の芸能・文化に大きく貢献しています。
祭りの準備を進める中で、出演者の選定は最も大きな壁になると考えられていました。これまで、2日間の日程で開催されていたきちょくれ祭りですが、4年ぶりの開催となった今年は1日のみの開催。それにより、出演時間も3時間から1時間半と半分に縮小することとなり、出演者の減少は避けられない状況でした。しかし、日々の活動からそれぞれの団体が団結力をもって活動していることもあり、順調に祭りの準備を進めることができたといいます。
祭り当日のことについて、藤尾会長は「天候を含めステージの進行など、全てが順調に進み、晴れやかな気持ちでステージでの出演を終えることができた」と振り返りました。今後の目標について「由布市はさま文化協会へと名称が変わったように、挾間地域だけでなく由布市全体での交流の場を作り、由布市の文化・芸術をさらに発展させていきたい」と話しました。また、荒井武敏事務局長は「子どもたちの存在は大きく、地域の宝だと思っている。そのような貴重な存在を大切にするためにも、若い世代の新しい考えと私たち大人の経験を融合させながら発表の機会創出を図りたい」と話しました。

◆古野やせうま保存会
挾間町の古野自治区で活動をする古野やせうま保存会は、古野自治区の伝統文化「やせうま」づくりの技法の伝承や、古野自治区が〝やせうま発祥の地〞であることを市内外にアピールしていき、地域振興へとつなぐ役割を担っています。伝統文化を次世代へと伝え、将来を担う人材の育成、地域振興などにつなげるため、大分県内各地の幼稚園や小学校などさまざまな場所で活動紹介を行っています。
一方、コロナ禍で3年間の活動停止をしていた中での準備となったため、祭り当日までの約半年間は決して楽な道のりではありませんでした。毎年、5月から10月にかけての約半年間、やせうまづくりの練習を行っていたものの、祭り当日まで会員の体調管理などを厳格に行わなければならず、練習すること自体が大変だったといいます。
祭り当日、午前11時に無料配布が開始されました。毎年多くの方が早い段階から列を作って待つ姿が見られ、きちょくれ祭りの風物詩の1つとなっています。今年も無料配布に向けて事前に250パック分のやせうまが用意されていましたが、わずか4分で終了するという例年以上の人気ぶり。また、午後2時からは販売も行われましたが、274パック分のやせうまが34分で売り切れ状態になるなど、やせうまが地域に愛された郷土料理であることを再認識する時間となりました。飲食コーナーでは、そのやせうまを噛みしめるように味わう人たちの姿が多く見られました。
古野やせうま保存会の戸高晴子会長は「4年間のブランクがあったにもかかわらず、多くの方たちが待ってくれていたことを改めて感じられた。今後も、やせうまを通じた地域振興、地域貢献をしていきたい」と話しました。

※詳細は本紙6ページをご覧ください

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