明けましておめでとうございます。本年も由布市の農業発展に向け努力してまいります。よろしくお願いします。
この冬は暖冬傾向との予報でした。向こう1ヵ月の長期予報では平均気温は高く、降水量も多い予想です。これは野菜の成長には良いのですが、成長しすぎることが懸念されます。
●タマネギ
極早生種は2回目の追肥、それ以外は1回目の追肥をします。タマネギの上葉は食べられないことはありませんが、上葉を主に食べる作物ではありません。そのため、どれだけ上葉が大きくても意味がありません。肝心なのは球が太ることです。一般家庭で栽培した場合、早生種は3月から、中晩生は4月末から本格的な肥大が始まります。1月〜3月はそのための鱗葉を形成させ、肥大させるための追肥であり、準備期間です。タマネギの球は鱗葉という葉が肥大したものなので、この鱗葉の枚数が少なければどんなに待っても肥大しません。早いうちに肥大した球は一見素晴らしく見えますが、鱗葉不足でその後は肥大が止まりトウ立ちします。「隣の芝生は青い」というように、近隣の畑を気にせず、徐々に肥大させるようにしましょう。
●ダイコン
昨秋の11月中旬までは20℃を超える日が多く、12月にも20℃超えの日が観測されました。しかし、降水量は少なく畑に水やりした回数も多くなったようです。ダイコンは成長の早い野菜なのですくすくと伸びましたが、この場合「ス入り」や「裂根」が多くなります。急激な成長に細胞の肥大が追いつかず、中心部が空洞になります。また、本来よりも収穫時期が早くなることで、収穫遅れの側面の裂けが発生します。昨年は11月・12月に収穫したものに非常に多かったようです。基本的にダイコンは発芽前後と追肥後くらいしか水やりはせず、自然の雨任せで十分です。秋冬作は90日が収穫の目安となります。
●不織布の活躍
冬に活躍する資材は、主にビニール、寒冷紗、不織布などです。作物と用途によって使い分けましょう。ビニールは、保温、防寒、防霜効果があります。寒冷紗は、冬季には防寒、防霜、防風効果、夏季には遮光、水分蒸発の抑制効果があります。不織布は、ビニールと寒冷紗の良いところを備えています。軽い素材で薄いのに驚くほどの効果があり、比較的丈夫で数年は使うことができます。トンネルでもベタ掛けでも使用できます。
問合せ:農政課
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